研究課題/領域番号 |
20K05302
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
壬生 攻 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40222327)
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研究分担者 |
田中 雅章 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50508405)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 反強磁性体 / 超薄膜 / 磁気異方性 / スピントロニクス / メスバウアー分光 / メスバウアー分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は,物質中で原子がもつ磁気モーメントの方向が打ち消し合っている「反強磁性体」を,より「能動的な」磁性材料とするため,反強磁性超薄膜の「磁気異方性」(原子磁気モーメントの方向)を,外的刺激により制御することを目的とする。まずは,代表的な反強磁性物質であるヘマタイトの薄膜を対象とし,磁気異方性に対する異種元素ドーピング,エピタキシャル歪みなど静的変調の影響を調べたのち,電圧やスピン流などの外的刺激による動的な制御に挑戦する。引き続き,他の反強磁性物質についても同様の現象を調査し,磁気記録やスピントロニクス分野における新しいコンセプトの素子としての展開を図っていく。
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研究成果の概要 |
物質中で原子がもつ磁気モーメントの方向が打ち消し合っている反強磁性体を,より能動的な磁性材料にするため,反強磁性超薄膜の磁気異方性(原子磁気モーメントの方向)を,静的または動的に制御することを目的とした。代表的反強磁性体であるヘマタイトの薄膜を主たる対象とし,その磁気異方性に対し,異種元素ドーピング,膜厚制御,エピタキシャル歪みなどの静的変調の影響を調べるとともに,電圧印加などの外的刺激による制御を試みた。その結果,静的変調に対する系統性なデータが蓄積されるとともに,リチウム化合物薄膜と積層化した薄膜において,電圧印加により磁気異方性が動的に変化することを示唆するデータを得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外部に磁束を出さないため実用磁性材料の主役にはならないと考えられてきた反強磁性体の薄膜において,磁気異方性の静的制御法を確立するとともに,新たな動的制御方法を提示し,反強磁性体を能動的な実用材料として利用する上でひとつの有望な選択肢を拓いた。
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