研究課題/領域番号 |
20K05306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
加瀬 直樹 東京理科大学, 理学部第一部応用物理学科, 嘱託特別講師 (10613630)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 単結晶 / 半導体 / 透明酸化物 / 透明酸化物半導体 / IZO / IGZO / 半導体物性 / 単結晶育成 / 電子・電気材料 / 熱電変換材料 |
研究開始時の研究の概要 |
IGZOと呼ばれる酸化物半導体は、その高い透明性と伝導性からスマートフォンなどに適したディスプレイ材料として注目されている。しかし、Znの蒸気圧が高いことなどから大型結晶の育成が困難であることが知られており、詳細な物性および高い伝導度などの発現機構は未解明のままであった。そのような背景のもと、我々は高圧大気雰囲気下におけるFZ法を用いてこれまで報告のないInGaZnO4の大型単結晶の育成に世界で初めて成功した。本研究では、この技術を駆使して高圧酸素雰囲気下におけるホモロガス系(InGaO3)m(ZnO)nの大型結晶の育成とその物性解明を目的として研究を行う。
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研究成果の概要 |
これまで報告のなかったIn-Ga-Zn-Oバルク単結晶の育成をFloating Zone法を用いて行なった。ホモロガス構造を示すInGaO3(Zn)nについてn = 1だけでなく, n = 2, 3についても大型単結晶の育成に成功した。さらにGaを含まないいわゆるIZO-13の大型単結晶の育成も成功している。さらに移動度向上を期待したSn置換の大型単結晶の育成にも成功した。育成に成功した単結晶を用いて各種物性測定を行い、特に電気伝導度の異方性からc軸方向の伝導度がnを増やすごとに悪くなることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで応用研究が盛んなIn-Ga-Zn-Oにおいてこれまで育成が困難であった大型単結晶の育成に成功した。この成果によってこれまで未解明であったバルク結晶を用いた基礎物性が明らかにできた。特に電気伝異方性については単結晶を用いなければ不可能な実験であるため、本研究によってIGZOの電気伝導現象の理解を大きく深めることができた。
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