研究課題/領域番号 |
20K05313
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
山路 俊樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (30432355)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 超高速磁気記録 / 超高密度磁気記録 / レーザー励起 / パルス磁場 / 物質パラメータ依存性 / 理論解析 / 交換結合 / スピン波 / カオス / Atomisticシミュレーション / 磁化反転ダイナミクス / 理論研究 / シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
レーザー励起磁化反転は、次世代超高密度磁気記録の手法の候補の一つとして挙げることができる。さらに、この手法は超高速で且つ外部磁場を必要としないことから、磁気記録への応用が実現化されれば、磁気記録産業界にブレークスルーを起こすと考えられる。 本研究では、レーザー励起磁化反転のメカニズムの解明、磁化反転に影響を及ぼす外部条件や物質パラメータの臨界定数の検証、および実用化に向けた最適条件に関する理論的研究を行う。
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研究成果の概要 |
二層交換結合系垂直ナノ磁性体に対応する物質パラメータを精査しLLG (Landau- Lifshitz-Gilbert)方程式を解くことにより、有効磁場下におけるAtomisticレベルの磁化ダイナミクスを算出する有効スピンモデル計算プログラムの構築を進めてきた。レーザー励起磁化反転のメカニズムには当初想定していたスピン波以外の要素も検討に含める意義があることが分かってきた。磁化の消磁効果を考慮に入れた温度モデルの組み込みを行なった上で磁化反転条件の物質パラメータ依存性に関する理論解析を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では次世代高密度且つ超高速磁気記録を実現する磁化反転制御手法の確立を目指してレーザー励起と磁化反転の相関を精査し、レーザー励起磁化反転の低消費電力化、および高精度(低エラー率)化の指針を得た。レーザー励起により交換結合を介した磁化反転ダイナミクスという未開拓な物理理論を提案する点で学術的な意義は大きいと考えられる。また、レーザー励起磁化反転の実現により、情報デバイス業界への貢献が期待される。従来のアシスト磁化反転とはメカニズムが異なるレーザー励起磁化反転の理論的定式化を行う上でも、理論設計を行う上でも基礎となる重要な研究である。
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