研究課題/領域番号 |
20K05324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
秋山 亨 三重大学, 工学研究科, 准教授 (40362363)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 原子層物質 / 2層ハニカム構造 / ヤヌス型原子層 / 格子不整合度 / 遷移金属ダイカルコゲナイド / 混晶 / グラフェン / vdWヘテロ構造 / 第一原理計算 / 二層ハニカム構造 / トポロジカル絶縁体 / オクテットAB型化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、III-V族化合物半導体において原子層物質の形成が報告されそのデバイス応用が注目されている。本研究課題では、III-V族化合物半導体やII-VI族化合物半導体に代表されるオクテットAB型二元系材料における原子層物質の形成可能性を第一原理計算等の量子論的アプローチにより解明することを目的とする。また、これら既存の材料を用いた新規原子層物質およびその超格子構造における物性制御可能性およびトポロジカル物質としての特異な電子状態の出現可能性を見極めることも目的とする。
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研究成果の概要 |
オクテットAB型二元系材料に対して、バルク状態で安定となる構造に加え二層ハニカム(DLHC)構造やHaeckelite構造を含む様々な構造を採用して第一原理計算を実行した。膜厚が薄い場合においてはどの材料においてもDLHC構造が安定となることを見出した。また、ヘテロ構造の形成可能性に関する検討もおこない、グラフェンならびに六方晶BNとDLHC構造をとるオクテットAB型二元系材料からなる新たなヘテロ構造を提案した。さらに新物質探索として、DLHC構造をとるヤヌス原子層(表面と裏面で構成元素が異なる原子層)が形成可能であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果によって、オクテットAB型二元系材料による新たなバンドエンジニアリングの実現と新物質創製および新規物性の提案がなされた。これらの成果は、原子層新物質によるハンドエンジニアリング、スピントロニクス等へと発展する可能性が高く、これら各研究分野におけるデバイス開発および素子応用へと波及していくことが考えられる。また、本研究課題の成果は原子層エレクトロニクスの学理の構築に寄与しており、原子層科学ならびにナノ構造科学の進展に大きく貢献する意義がある。
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