研究課題/領域番号 |
20K05344
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29030:応用物理一般関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
堀江 雄二 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (50201760)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ナノファイバ / セラミックス / 光蓄電池 / イオン伝導 / 電界紡糸法 / 固体電解質 / 不織布 |
研究開始時の研究の概要 |
IoTや5G情報ネットワークの発展などのために,超小型でメンテナンスフリーな自発発電型独立電源のニーズが今後高まることが考えられる.従来の単一デバイスで光充電可能な「光蓄電池」はそのような用途には最適であるが,電解液を必要とするため固体電解質による全固体化が必須である.そこで本研究では電界紡糸法によって得られた直径数百ナノメートルの透明導電体と蓄電材の同軸ナノファイバからなる不織布状シートを固体電解質で満たし,イオン伝導度の低さを克服し,低い光起電力での蓄電効率を上げることで,最終的にはオール・セラミックスのナノファイバデバイスによって安定性に優れた新しい高速光蓄電デバイスの実現を目指した.
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研究成果の概要 |
単一デバイスで光充電可能な「光蓄電池」の電解液を固体電解質に置き換えて全固体化を達成するために、ナノファイバ(NF)電極構造を採用することで、イオン伝導度の低さを克服し低い光起電力での蓄電効率を上げることを目指した。電界紡糸法によって得られた直径数百ナノメートルの導電体/蓄電材または蓄電材/固体電解質の同軸NFからなる不織布状シートのNF間の空間を固体電解質で満たすことで、NF化によって蓄電材/固体電解質界面でのイオン伝導特性と蓄電量が改善されることを示した。しかし、NF表面のナノスケールの凹凸を固体電解質で完全には埋めることができず、NF化の効果を完全には活かすことができず課題として残った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IoTや5G情報ネットワークとそれらを利用したAI技術の発展などのために、超小型でメンテナンスフリーな自発発電型独立電源のニーズが今後ますます高まることが考えられる。本研究では、単一デバイスで光充電可能な「光蓄電池」の全固体化の実現のために、直径数百ナノメートルの同軸ナノファイバ(NF)のネットワークを固体電解質で満たすデバイス構造を採用し、固体電解質界面での反応場を広げイオン挿入深さを浅くすることで、固体電解質のイオン伝導度の低さを克服することができることを示した。また、NF構造の問題点も明らかにし、目標とする新しいNF高速光蓄電デバイスの実現への道筋を明らかにすることができた。
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