研究課題/領域番号 |
20K05355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 一般財団法人ファインセラミックスセンター |
研究代表者 |
姚 永昭 一般財団法人ファインセラミックスセンター, 材料技術研究所, 主任研究員 (80523935)
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研究分担者 |
石川 由加里 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 主幹研究員 (60416196)
菅原 義弘 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 上級研究員 (70466291)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | パワーデバイス / 酸化ガリウム / 結晶格子欠陥 / 転位 / エッチピット / 放射光X線トポグラフィー / Ga2O3 / 結晶欠陥 / X線トポグラフィー / 異常透過 / 曲率半径 / X線回折 / バーガースベクトル |
研究開始時の研究の概要 |
β型酸化ガリウム(β-Ga2O3)は、SiCやGaNを凌駕する超高耐圧・低損失のパワーデバイス用半導体材料として期待されているが、結晶中の転位に起因するデバイスの性能劣化が懸念される。本研究では、非破壊の手法である放射光X線トポグラフィを用い、β-Ga2O3の単結晶基板またはエピタキシャル膜に含まれる転位を全数検出した上で、バーガースベクトルで正確に分類する手法を開発し、β-Ga2O3単結晶に存在する全ての転位種類を明らかにする。
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研究成果の概要 |
β型酸化ガリウム(以下、β-Ga2O3)のパワーデバイスは、次世代の高耐圧かつ省エネの電力変換・制御用半導体として、電力基幹や鉄道、自動車等様々な分野で期待されているが、現状、その原料であるβ-Ga2O3結晶には高密度に線状の格子欠陥である転位が含まれており、デバイスの性能と信頼性が材料の理論値より大きく低下する。本研究は、転位低減に向けて、大面積の単結晶において転位を検出と分類する技術の確立に取り組んだ。低コスト、簡易に実施可能なエッチピット欠陥検出法と非破壊・高精度の放射光X線トポグラフィーを中心に、「転位を見る技術」を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立した転位検出分類技術を利用することにより、β-Ga2O3結晶内の転位の空間分布や転位の種類に関する情報を精確に把握できるため、結晶成長条件の最適化に的確なフィードバックを提供することが可能となる。また、転位分布とデバイス特性との相関解析を行うことで、転位のデバイスに及ぼす影響とその機構を解明できる。β-Ga2O3パワーデバイスの普及に向けて、結晶の高品質化の一層の加速が期待される。従来のシリコン半導体から高性能・高信頼性のβ-Ga2O3半導体に移行することで、電力変換と制御の高効率化が進み、地球温暖化の要因である温室効果ガスの排出が抜本的に削減される。
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