研究課題/領域番号 |
20K05356
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
杉原 興浩 宇都宮大学, 工学部, 教授 (30222053)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 赤外光硬化 / 樹脂組成物 / 光通信デバイス / 光接続 / 自己形成光導波路 / 赤外光接続 / シリコンフォトニクス / 光ファイバ / 自動光接続 / 赤外光硬化性樹脂 / 赤外光重合 / 光ピン / 酸素重合阻害低減 |
研究開始時の研究の概要 |
光硬化については、これまで光子エネルギーの大きさや樹脂の重合感度の問題から、ほとんどが紫外線~可視光での光硬化であり、赤外光照射で光重合硬化を行った事例はほとんどなく、樹脂研究開発の観点や光通信部品接続適用の観点から学術的な課題となっている。 本研究では、赤外領域での光重合性樹脂研究開発と光通信部品接続への適用を目的として、①赤外光重合性樹脂の重合メカニズム解明と低閾値組成物の創成、②光通信帯波長での低出力光源とシングルモード光ファイバー間の光ハンダへの適用を実現する。
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研究成果の概要 |
アミン系光重合開始剤を付加した4成分系(モノマー、色素、ボレート系開始剤、アミン系開始剤)とすることにより、赤外光重合しきい値を3桁低減できた。また、本しきい値低減のメカニズムを解明し、アミン系材料を付加したことによる酸素重合阻害が低減されたことが主要因であることが明らかとなった。開発した樹脂組成物を用いて、光通信波長でのLISW光導波路の成長を観測し、重合しきい値は10 μW以下と高感度であった。1.31 μmおよび1.55 μmのVCSEL光源の出射光から、直接LISW光導波路成長を実現した。また、VCSEL光源とSMF自動接続が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
赤外光通信波長帯において、mW以下の連続光で重合する光硬化性樹脂組成物を開発し、赤外光源からの出射光で初めて自己形成光導波路を成長させたこと、また光源とシングルモード光ファイバー間の自動光接続を実施した。これらの成果は、赤外光硬化性樹脂という新たな光材料研究開発の分野を開拓したため、学術的に価値がある。また、赤外光硬化性樹脂を用いて自己形成光導波路および光接続を実現したことにより、光通信部品間の自動接続という新たな社会的価値を見出したことや、シリコンの透明波長で光硬化が実現できるため、シリコンフォトニクスで課題になっている光接続に新たな展開を切り拓いたものである。
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