研究課題/領域番号 |
20K05365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
横井 秀樹 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90251636)
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研究分担者 |
湯本 敦史 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20383987)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 光非相反素子 / 超音速フリージェットPVD法 / 磁性ガーネット / シリコン |
研究開始時の研究の概要 |
基板の任意の位置に、任意の構造・膜厚の皮膜をパターン成膜することができる超音速フリージェットPVD法を利用して、半導体材料の上に結晶構造の異なる磁性ガーネット薄膜を成膜する。提案する新規の磁気光学導波路製作方法によりSi層上に直接磁性ガーネット薄膜を成膜することで、Si導波層を有する磁気光学導波路を実現し、光非相反素子の開発に応用する。成膜できる基板の種類が増えれば、様々な材料の組み合わせで導波路型光素子を構成することが可能となり、高度機能光電子集積回路が、格子定数などの制約にとらわれないモノリシック構造で実現できるようになる。
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研究実績の概要 |
光通信システムでは、光源に用いられる半導体レーザの発振安定化のため、光非相反素子である光アイソレータが必要不可欠である。近赤外領域では、光アイソレータを構成するとき、使用波長域で透明であり、大きな磁気光学効果を示す磁性ガーネットが用いられる。非相反移相効果を利用した導波路型光アイソレータは、ファラデー回転型素子のように位相整合条件を満足する必要が無く、印加磁界の制御も容易である。Siなどの高屈折率材料を導波層とする磁気光学導波路では、伝搬する光波に大きな非相反移相量が生じることが研究代表者により報告されている。本研究では、任意の位置に任意の材料を直接成膜できる超音速フリージェットPVD法により、Si導波層上に磁性ガーネット薄膜を直接成膜して磁気光学導波路を製作し、得られた磁気光学導波路を用いて光アイソレータや光サーキュレータを実現することで、シリコンフォトニクスの更なる発展に寄与する。 これまでに、超音速フリージェットPVD法により、SOI (Silicon On Insulator) 基板上に局所的にSiO2膜を成膜し、SiO2膜が堆積されていない部分へCe置換Y3Fe5O12 (Ce:YIG) を成膜することで磁気光学導波路を製作した。磁気光学導波路はCe:YIG/Si/SiO2構造となっており、導波路内を伝搬する光波に大きな非相反移相量が生じる。当該年度において、設計に基づいてSiリブ導波路を製作し、クラッド層としてCe:YIGを成膜して非相反移相効果を利用した光アイソレータを製作した。製作した磁気光学導波路に導波光学に基づいて光波を結合し、出力端における近視野像を観察したところ、光波が十分に閉じ込められて伝搬していることが確認できた。研究期間全体を通じて、超音速フリージェットPVD法を用いることで、設計通りに光非相反素子を製作できることを確認できた。
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