研究課題/領域番号 |
20K05366
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
遠藤 雅守 東海大学, 理学部, 教授 (60317758)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | アルカリレーザー / DPAL / セシウム / 反応レート / レート方程式 / Cs / ガスレーザー / レーザー誘起蛍光法 / シミュレーション / 反応速度定数 |
研究開始時の研究の概要 |
半導体励起アルカリレーザー(DPAL)の,未知の化学反応断面積を決定することを目的とした研究を行う.研究は,パルスレーザー励起蛍光寿命測定法による失活反応断面積の計測と,得られた断面積の実験/シミュレーションによる確認の2段階よりなる.計測により得られた反応断面積を入力として,研究代表者が作成したシミュレーションを用い,研究代表者が所有するDPAL実験装置の動作特性が再現できることを示す.
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研究成果の概要 |
半導体励起アルカリレーザー(Diode Pumped Alkali Lase=DPAL)の最も基本的な反応である,アルカリ原子とバッファガスの衝突緩和反応および失活反応の反応断面積を計測した.CsとCH4,C2H6,C3H8の3種類のバッファガスにおいて混合反応断面積,失活反応断面積計6個の結果を得た.続いて,3種のバッファガスを使いレーザー発振実験を行い,計測で得られた反応断面積を用いたシミュレーション結果と比較した.両者は良く一致し,計測結果の正しさを裏付けた.また,DPALのバッファガス分圧とレーザー出力の関係を表す解析解を導出し,実験結果と比較したところ良い一致を見た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Csとバッファガスの反応速度定数は,今まで驚くほど測定結果の報告が少なかった.本研究により,Cs DPALの理論的研究に必要な6個の測定結果が出そろったことは意義深い.特に,CsとC3H8の間の失活反応断面積は今回初めて得られたものである.また,DPALのレート方程式に,特定の条件下では解析解が存在し,解析解が実験結果をよく表せることを初めて示したのは特筆すべき成果である.得られた反応断面積は,今後他のDPAL研究で広く用いられるものである.また,DPALの解析解は,反応断面積を計測する簡便な方法として応用可能である.
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