研究課題/領域番号 |
20K05371
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
長島 健 摂南大学, 理工学部, 教授 (60332748)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | テラヘルツ波 / 衝撃波 / レーザープラズマ / 水 / 気体 / 高強度光パルス / テラヘルツ / 水膜 / 液体膜 / 液体 / 高強度光源 |
研究開始時の研究の概要 |
汎用フェムト秒レーザー励起液膜プラズマからのTHz波放射について,パルス電場波形,放射分布及び偏光状態の,各種依存性(溶質依存性,密度依存性,溶媒依存性,液膜厚さ依存性及びそれらのプレパルス照射効果,光バイアス効果)を系統的に測定し,放射特性を明らかにする.同時に,放射強度が最大化される条件を明らかにする.得られた各種依存性から,液膜レーザープラズマからの放射機構を明らかにする.
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研究成果の概要 |
ダブルパルス励起水膜ターゲットからのテラヘルツ波放射機構を調べるため,時間分解シャドウグラフ測定及び時間積算発光像を取得したところ,衝撃波波面とレーザーパルスの相互作用がテラヘルツ波増強に関与していることがわかった. 衝撃波とレーザーパルスの相互作用を詳細に調べるため,ダブルパルス励起空気ターゲットからのテラヘルツ波放射測定を実施した.テラヘルツ波偏光状態のオフセット位置依存性から,テラヘルツ電場は衝撃波波面に垂直であることがわかった. 以上の観測結果をもとに,光パルス励起衝撃波波面からのテラヘルツ波放射として,空気プラズマ中の急峻な電子密度勾配によって誘起される過渡電流モデルを提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
衝撃波波面からのテラヘルツ放射現象を(代表者の知る限り)初めて観測した.これは誘起された急峻な電子密度勾配を持つレーザープラズマ中に生じる過渡電流による放射であることを示した.今後,バイアス電圧印加や2色光パルス励起を適用することでさらなる放射テラヘルツ波強度の増強や新規現象の発現が期待できる. 本研究のテラヘルツ波放射実験は,レーザパルス照射により発生した衝撃波の密度構造及びその高速時間変化を調査する手段として利用できる.複数のプリパルスを用いることで衝撃波どうしの相互作用についてシャドウグラフ観察をはじめとする従来の分析法では得難い知見が得られる可能性がある.
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