研究課題/領域番号 |
20K05375
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 秋田県産業技術センター |
研究代表者 |
山根 治起 秋田県産業技術センター, 電子光応用開発部, 上席研究員 (80370237)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 磁気光学 / プラズモン / メタマテリアル / バイオ化学センサ / 反強磁性結合 / キラリティ |
研究開始時の研究の概要 |
光学的キラリティとスピン制御との融合を図ることで、空間および時間反転対称性に係る新たな物理現象の発現、ならびに革新的光デバイスの実現を目的とする。伝導電子を介した反強磁性結合とフォトニックバンド構造との活用により、磁性/非磁性状態の疑似的アレンジが可能なこれまでにない光共振器を構築する。さらに、プラズモン近接場による局所キラル電磁場を組み込むことで、高度かつ多彩な偏光制御機能を有する疑似メタマテリアルへと発展させ、超高感度キラル分子センサとして実用化を図る。
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研究成果の概要 |
磁気スピン制御とプラズモン共鳴との融合を図ることで、磁気光学に係る新たな物理現象の発現、ならびに、超高感度バイオ化学センサの実現に向けて研究開発を行った。反強磁性結合を有する[CoPt/Ru/CoPt]積層膜では、波長に比べて十分に短い距離でのスピンの打ち消し合いにより、光学的に疑似的な磁性/非磁性状態の制御を可能とする「磁気メタサーフェス」として機能することを示した。さらに、磁気光学式プラズモンセンサの実用化を見据えた材料開発にも取り組み、水素ガスあるいはグルコース計測での有用性を示すこともできた。今後、光スピン融合型メモリや光波制御素子など新たな光機能デバイスへと発展させる計画である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
磁気スピン制御とプラズモン共鳴とを融合させた「磁気メタサーフェス」に係る研究成果は、多彩な光波(振幅/偏光/位相)制御を可能とする革新的光機能デバイスの実現に向けた新たな研究テーマの発案につながっている。また、実用化を見据えた磁気光学材料に関する研究内容は、国際学会誌にてEditor's Picksに選出されるとともに、磁気光学プラズモンを利用したグルコースセンサについては、国内学会にてポスター講演賞を受賞した。さらに、水素ガスセンサについては、ガス体エネルギー分野での社会実装に向けて企業との共同研究を進めており、水素社会実現への貢献も期待できる。学術的/社会的に意義のある成果が得られた。
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