研究課題/領域番号 |
20K05402
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松本 光央 九州大学, 工学研究院, 助教 (60842060)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 貯留層シミュレーション / 圧力遷移試験 / トレーサー試験 |
研究開始時の研究の概要 |
地下の流体流動の理解・予測は、広範な工学的諸問題において重要なテーマである。申請者はこれまでに、地下流体の圧力変化と移流の統一的モデルに基づく理解を目指してフィールドの実測データを検討した結果、地層中の割れ目に伴う空隙分布の不均質性に着目して両者を統一的に説明するアイディアを着想、独自のモデルを考案した。本研究ではこのモデルを、現状では未検討の新たな多角的視点(ミクロスケールのシミュレーション、室内実験)で検証し、再構築する。更に、それを実装した流体流動シミュレータを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、地下流体流動に伴う圧力変化とトレーサー濃度変化を統一的に説明するアイディア(不均質性が高い空隙分布の地下流体の流動に伴う、圧力変化とトレーサー濃度の変化が、見掛上異なる空隙率に従う)について、まず室内実験で検証し、その実現可能性を示した。更に地下断裂分布を忠実に再現できるdiscrete fracture networkモデルに基づくシミュレータにより、フィールドスケールでの実現可能性を示した。最後に同アイディアを発展させて、地下透水性構造のシミュレーションモデルの正確さを定量的に評価するアイディアとその応用の可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究が示し検証したアイディアは、地下流体の流動の効果的なキャラクタライズの方法を提供することで、地下流体を利活用する幅広い理工学の問題への適用可能性を秘めている。特に本研究が着目した流体資源(貯留層)の調査開発においては、その各段階における貯留層シミュレーションモデルの正確さの評価を通じてプロジェクトの意思決定に有益な情報を与えるほか、地球物理学的な探査手法との併用により、開口性断裂の発見確率の向上にも寄与できると期待される。
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