研究課題/領域番号 |
20K05424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
山川 紘一郎 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (60633279)
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研究分担者 |
福谷 克之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10228900)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 核スピン転換 / ラマン分光 / テラヘルツ分光 |
研究開始時の研究の概要 |
ラマン分光法,テラヘルツ-赤外吸収分光法,多光子共鳴イオン化法を用い,分子固体の内部,表面に捕捉したH2, H2O, CH4の単量体及びクラスターの核スピン転換速度を測定し,転換機構を解明する.研究は次の2段階で進める. ① H2, H2O, CH4単量体の核スピン転換を同一環境下で測定し,二・多原子分子の転換機構の統一的解明を目指す. ② 異種2量体H2-H2O, H2-CH4, H2O-CH4の核スピン転換を観測する.2量体中の両分子の転換を同時観測すると共に,分子間振動モードも測定することで,転換機構を解き明かす.
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研究成果の概要 |
複数の水素原子核を回転対称位置に有する分子には,合成核スピンの値で区別される核スピン異性体が存在する.本研究では,水素,水,アンモニア,メタンという基本的分子を対象とし,回転状態を弁別する分光法を用いて異性体間の転換を観測した.水素については,二酸化炭素凝縮層内に分離することで,分極由来の微弱な赤外吸収を検出し,その時間変化から転換速度を決定した.水分子については,転換速度に対する酸素同位体の効果を調べ,アンモニア分子については転換速度の異常温度依存性を見出した.さらに,結晶メタンの赤外吸収スペクトルの時間依存性を,核スピン転換に基づいて解析することで,結合音域の吸収信号の帰属を決定した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核スピン転換の研究は,分子と凝縮系との間の磁気相互作用とエネルギー授受の究明という基礎物理学的観点,水素の効率的な液化貯蔵に代表される産業的観点,そして宇宙における天体の熱履歴の解明という天文学的観点から,重要な意義を持つ.本研究で行った一連の実験によって,水素,水,アンモニア,メタンという基本的な分子の核スピン転換特性が明らかになり,転換メカニズムの理解が大きく進んだ.さらに,核スピン転換の解析がスペクトルを解釈する上でも有用であることが,本研究により示された.
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