研究課題/領域番号 |
20K05440
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
竹谷 敏 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ 付 (40357421)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | TBAB / セミクラスレート / ガスハイドレート / 構造解析 / X線CT / X線CT / クラスレート / 可視化 / 結晶構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、クラスレートハイドレート(ハイドレート)を研究対象とし、準安定相の発現メカニズムの解明を目的としている。ハイドレートが氷や水溶液と共存する三次元状態の可視化を行い、水和数の違いによる結晶構造の違いを僅かな密度の差から検出する。マクロスケールでの位相コントラストX線CT測定を実施し、粉末X線結晶構造解析により得られる安定相の密度を基準に、ハイドレートの安定相・準安定相、さらには水(液体もしくは固体)の三次元密度分布解析を実施する。得られた密度情報から、準安定相の構造について考察するとともに、安定相・準安定相の発現メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
ハイドレートは氷や水との密度の差が僅かで、従来のX線CT測定では、ハイドレートと水や氷との識別は困難であった。本研究では、35keVの放射光単色X線を用いた位相コントラスト法、および、吸収コントラスト法で、氷と共存するTBABハイドレートの非破壊観察に成功した。氷結晶を基準とするX線CTのグレーコントラストに基づく比較から、結晶構造が既知の水和数38のTBABハイドレートの試料内部の分布に関する検証を可能にした。さらに、X線CTによる内部構造の密度比較や密度解析解析に向け、計測・解析方法の最適化を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で実現したハイドレートの評価手法は、ハイドレートや氷以外の等の物質にも応用可能なものである。例えば、環境・エネルギー分野に貢献する低環境負荷な材料が求められ、水素・炭素・窒素・酸素などの軽元素で構成される軽元素材料の需要が高まっている。新規材料の製品への利用のためには、材料の構造・形態と物性の相関の理解が求められている。このため、三次元構造の定量解析が重要で、三次元イメージング手法に対する計測ニーズが高まっている。密度差の小さな樹脂などの高分子材料等、様々な三次元計測への応用も可能で、社会的な意義が高く波及効果は大きいといえる。
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