研究課題/領域番号 |
20K05441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
木場 隆之 北見工業大学, 工学部, 准教授 (40567236)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | プラズモン / 発光増幅 / 有機EL / 量子ドット / 局在表面プラズモン / 金属ナノ構造 / ナノスフィアリソグラフィ / ナノ共振器 / マイクロキャビティ / OLED / 発光デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
量子ドットLEDは、ディスプレイ用途として需要の拡大が見込まれ、さらなる高効率化の要請がある。本研究の目的は、金属ナノ構造の局在表面プラズモンと発光材料間におけるエネルギーフローの解明と、発光増幅機構の理解の元でのデバイス設計によるQLEDの発光効率改善である。そのために、金属ナノ構造を組み込んだQLED素子を試作し、電流注入を阻害せずに発光増幅効果が維持・発現する構造最適化を行う。また、時間分解PLおよびEL測定により、金属ナノ構造/QLED中において発光増幅に関与する各過程をリアルタイム計測し、その機構を明らかにすることで、金属ナノ構造のLSPによる発光増幅効果の有用性・汎用性を実証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、発光デバイス内に組み込んだ金属ナノ構造の局在表面プラズモン(LSP)による発光増幅効果を利用した発光効率の改善が目的である。その為、特に量子効率の低い発光材料系を主な対象として、それに適した金属ナノ構造の探索と時間分解PL測定による発光増幅効果の確認、および金属ナノ構造のデバイス中への実装を試みた。金属薄膜の熱処理によるナノ構造作製や、ナノスフィアリソグラフィ法を利用した金属ナノメッシュ構造の作製を行い、LSP共鳴波長の可視域内での制御、および発光材料との組み合わせでの発光増幅能が確認された。またナノ構造だけではなく金属/誘電体積層薄膜に生じる表面プラズモンの有用性も確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属ナノ構造の作製・評価や発光材料との組み合わせによる発光増幅現象の観測・機構解明、および金属/誘電体複合薄膜の発光デバイスへの応用を進めた。それに加え電磁界シミュレーションによる解析から、金属ナノ構造や複合薄膜の中に生じるプラズモンモードとの対応関係を明らかにした上で、発光増幅の機構についての理解が進んだ。得られた知見を基に、発光デバイス、特に電極構造のデザインを最適化することが可能となる。これにより近年需要が大きく広がっているディスプレイ用途の有機EL素子等の省電力化を図ることができる。
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