研究課題/領域番号 |
20K05467
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 昭和薬科大学 |
研究代表者 |
臼井 一晃 昭和薬科大学, 薬学部, 准教授 (80553304)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ヘリセン / らせん / キラリティ / 不斉触媒反応 / 配位子 / 円偏光発光 / らせん分子 / ホスフィン配位子 / クマリン / 励起状態 / キラリティー / ホスフィン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はヘリセンのらせん構造内部に置換基を有するらせん構造内部置換型ヘリセンをキーワードとし、その特異な構造と電子的環境を活かした機能性分子を設計・合成し、その有用性を検証する。研究実施計画に示した3項目の研究を有機的に連携させながら段階的に進めていくことで、本申請期間中にらせん構造内部置換型ヘリセン類の有用性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
ヘリセンはそのπ共役らせん構造に起因する顕著なキロプティカル特性(キラルな光学特性)を示すことから、新しい光学材料としての応用が期待され様々な研究が活発に行われている。特に、らせん構造内部に官能基を有するヘリセン分子(らせん構造内部置換型ヘリセン)は、強固なキラル場の形成とともに導入した官能基とπ共役螺旋構造の相互作用による特異な機能の発現が期待される。本研究では、ジヒドロ[5]ヘリセニルホスフィンのらせん軸外縁にπ共役面を拡張したπ拡張ジヒドロ[5]ヘリセニルホスフィンを設計・合成し、その不斉触媒反応やキラル光学特性を評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の右手と左手のように、鏡に映した形が元の形と重ならない性質をキラリティーと言う。光においても、左回転と右回転が存在し、自然光ではこの2つの光が混在している。近年、右回転または左回転のどちらかに偏った光を過剰に発する現象である円偏光発光(CPL)に注目が集まっており、三次元ディスプレイや光暗号通信などの次世代光情報技術への応用に期待されている。本研究では、らせん構造内部にリン原子を導入したヘリセン分子を用いることで、リン原子の酸化に伴う構造変化を引き金とした、CPLの発現に成功した。将来的には酸化反応に応答してCPLを発するセンサーなどの実用化に繋がる可能性がある。
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