研究課題/領域番号 |
20K05477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
中村 光伸 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (50285342)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 色素集合体 / 核酸 / 構造転移 / 色素分子集合体 / 空間制御 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は核酸を鋳型に蛍光色素をナノ空間に集合させて、色素集合に基づく超分子キラリティーと特異的蛍光の発現に成功した。この超分子キラリティーと蛍光出力を、外部刺激に応答して立体構造を転移させる核酸の特性を使って制御できれば、キロプティカル分子スイッチとして新たな価値を創出できる。本研究では、構造転移可能な塩基配列を持つ核酸を鋳型にして蛍光色素をナノ空間に配列させた集合体を構築し、鋳型核酸の構造転移を駆動力にして色素の並べ替え(再配列)と再配列に対応した蛍光出力を実現する。安定で多様な立体構造に転移できる核酸を利用することで、分子スイッチの設計に必須である刺激応答前後の双安定性を容易に獲得できる。
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研究実績の概要 |
分子が集合して螺旋構造を形成した「超分子キラリティー」は生命活動の解明や機能性材料開発の上で重要である。申請者は核酸を鋳型に蛍光色素をナノ空間に集合させて、色素集合に基づく超分子キラリティーと特異的蛍光の発現に成功した。この超分子キラリティーと蛍光出力を、外部刺激に応答して立体構造を転移させる核酸の特性を使って制御できれば、キロプティカル分子スイッチとして新たな価値を創出できる。本研究では、構造転移可能な塩基配列を持つ核酸を鋳型にして蛍光色素をナノ空間に配列させた集合体を構築し、鋳型核酸の構造転移を駆動力にして色素の並べ替え(再配列)と再配列に対応した蛍光出力を実現する。 2023年度はシトシンおよびグアノシン、アデノシンの塩基部にピレン、ジフェニルアントラセンを連結したDNAの合成を試み、ジフェニルアントラセンを連結したシトシンを有する核酸の合成に成功した。合成した核酸の吸収および蛍光特性を明らかにした。このジフェニルアントラセン修飾DNAの構造転移に伴う蛍光色素の再配列前後の蛍光量子収率、寿命の変化を調べ、超分子キラリティー変化との相関を明らかにする。再配列に伴う色素間の距離、重なり、二面角等の変化が蛍光特性にどのように反映されるのかを解明し、多重出力型分子スイッチとしての性能を評価する。また、直線偏光励起による蛍光スペクトルおよび寿命の異方性を測定し、外部刺激による再配列前後の色素集合体の運動性も評価する。ピレンを連結したグアノシン、アデノシンを有するDNAは合成にまだ至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
初年度に研究の開始が遅れたこともあるが、特に2023年度は計画していた蛍光色素のヌクレオシドへの化学修飾が思いのほか進まず、それが影響して、その後の計画が遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はグアノシン、アデノシンの8位にピレン、ジフェニルアントラセンを連結したDNAだけでなく、シトシンのフラノース部分にピレンを連結したDNAの合成を試みる。合成したDNAの構造転移に伴う蛍光色素の再配列前後の蛍光量子収率、寿命の変化を調べ、超分子キラリティー変化との相関を明らかにする。つまり再配列に伴う色素間の距離、重なり、二面角等の変化が蛍光特性にどのように反映されるのかを解明し、多重出力型分子スイッチとしての性能を評価する。また、直線偏光励起による蛍光スペクトルおよび寿命の異方性を測定し、外部刺激による再配列前後の色素集合体の運動性も評価する。
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