研究課題/領域番号 |
20K05481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
村田 剛志 愛知工業大学, 工学部, 教授 (40535358)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 有機中性ラジカル / 縮合多環構造 / 分子間水素結合 / 水酸基 / プロトン授受能 / 分子内水素結合 / プロトンー電子連動系 / 置換基効果 / 水素結合 |
研究開始時の研究の概要 |
トリオキソトリアンギュレン(TOT)中性ラジカルの多彩な電子物性に水素結合を介した外部刺激応答性を組み合わせることにより、動的かつ複合的な物性・機能を示す新しい分子システムの開拓を目指す。TOT骨格周辺に水酸基を導入した新規誘導体を設計・合成し、フェノール性水酸基の導入による多次元水素結合ネットワークの構築と、置換基効果による電子スピン構造の制御、プロトン授受と電荷移動の協奏(プロトン-電子連動)に基づく新奇物性を探索する。
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研究成果の概要 |
縮合多環構造を持つ有機中性ラジカルであるトリオキソトリアンギュレン(TOT)は巨大なπ共役系と高対称性に由来する特異な電子構造に基づいて多彩な物性・機能を発現する。本研究では、開殻有機分子についての新しい学術的基礎の蓄積とそれらを基盤とする次世代有機電子材料の開発を目的として、TOT骨格周辺に水酸基を導入した新規誘導体の物質・物性開拓を行なった。TOT骨格周辺のα位およびβ位に水酸基をもつ誘導体を設計・合成し、中性ラジカル種を大気下でも安定な固体として単離することに成功した。また、水酸基の導入による電子スピン構造・酸化還元能に対する置換基効果、プロトン授受能を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機中性ラジカルは閉殻分子には見られない物性を示すことから、有機磁性体や生体中のスピンラベルなどの分野で広く研究されている。その中で電子スピンがπ共役骨格全体に広く分布するスピン非局在型ラジカルは、その広いπ共役系に基づいて様々な興味深い電子物性を示す。しかし、それらは設計・合成の困難さから研究例がごく少なく、その分子骨格はかなり限定的で物性・機能探索も基礎学術的なものに止まっている。本研究のような水素結合部位をもつスピン非局在型ラジカルの研究は、有機中性ラジカルの学術的基礎の蓄積ならびに、次世代電子材料の設計指針の道標として高い学術的および社会的意義を有すると確信している。
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