研究課題/領域番号 |
20K05482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
亀井 稔之 奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 准教授 (70534452)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 含酸素芳香族化合物 / クロスカップリング / 多環芳香族化合物 / C-Hアリール化 / フリーデルクラフツアシル化 / 位置選択的反応 / ペリキサンテノキサンテン / クロスカップリング反応 / パラジウム / 位置選択性 / 構造物性相関 / オルトリチオ化 / C-Hアリール化反応 / プッシュプル構造 |
研究開始時の研究の概要 |
ペリキサンテノキサンテン(PXX)にπ共役を拡張できる置換基を導入することにより、PXXを母骨格とするπ共役化合物を合成する。置換基、あるいは置換位置の選択により、PXX骨格のキノイド構造を準安定化し、PXXの芳香族性の制御を試みる。キノイド構造を安定化させることで吸収波長は長波長シフトし、新しい色素、光、電子材料の合成へとつながる。さらに、置換位置の構造物性相関により、PXXを母骨格とする材料の合成指針を立てる。置換位置による物性の相関を見ることにより、PXX中の酸素原子の影響を考察することができ、含酸素芳香族材料の合成指針の確立並びに、その物性予測を可能とする。
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研究成果の概要 |
酸素を含む多環芳香族化合物として、ペリキサンテノキサンテン(PXX)に着目し、ペリキサンテノキサンテンに対して置換基を導入する反応開発を行った。PXXの2,8位にt-Bu基を導入した骨格、および導入していない骨格を使い分けることにより、反応の位置選択性を制御することができ、3,9位および4,10位選択的な変換アリル化反応およびアシル化反応を見出すことに成功した。また、それぞれの置換位置に入った化合物の紫外可視吸収スペクトル、蛍光スペクトルを測定し比較することにより、PXXの物性に対する置換基の影響を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
硫黄、窒素が導入された芳香族化合物と比較して、比較的報告例の少ない酸素原子が導入された多環報告族化合物の合成法、およびその修飾法に対する新しい知見を得ることができた。PXXに対する新しい修飾反応の開発、および置換位置が物性に与える影響についての知見は今後、他の含酸素芳香族化合物を用いた反応開発、および材料開発へ応用できる新たな知見として利用できることを示した。
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