研究課題/領域番号 |
20K05495
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
中田 健也 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (00434019)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 求核置換反応 / カルボカチオン / ルイス酸 / ジアステレオ選択性 / 不斉補助基 / 合成手法 |
研究開始時の研究の概要 |
最近応募者は,ルイス酸触媒の存在下で,不斉補助基を導入したアルコールを基質として,種々の求核剤との脱水型求核置換反応によるジアステレオ選択的なカップリング反応の開発に成功した。検討の過程で,用いる求核剤の種類,および反応条件によって,特異な反応形式を示すことを見出した。従来報告例のない反応を解明することは,今後の新たな反応開発の指針となることが期待されるため,本研究では,さらなる求核剤の拡張を図るとともに,この反応の詳細を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
我々は,ルイス酸触媒を用いた,アルコールを基質とする脱水型求核置換反応を基盤とし,新奇化合物の供給法の確立を目的として,従来全く試みられていない求核剤の適用を試みた。検討の結果,ベンジルアルコール類のスルファミド化反応を新たに開発した。次いで,キレート性の不斉補助基を導入したアルコールを基質として,異なるルイス酸触媒を用いたジアステレオ二方向性型のスルファミド化反応の確立に成功した。さらに,この反応は用いるルイス酸触媒の当量により,ジアステレオ選択性が逆転する興味深い現象が観察された。以上,求核剤の拡張を果たすとともに,その不斉反応への拡張を果たし,新しい物質変換反応を創出することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不斉補助基による立体化学の制御法は,光学活性化合物を効率的に与える信頼性のある手法として知られており,現在までに多くの反応が報告されている。しかし,アルコールの直接的な脱水型求核置換反応と不斉補助基を組み合わせた反応は,全く試みられていない研究領域である。従来報告例のない反応を新たに開発し,その反応機構を解明していくことは,今後の反応設計の指針となり,当該領域の発展に大きく寄与すると考えられ,我々がその役割を果たしていくつもりである。
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