研究課題/領域番号 |
20K05523
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
石崎 学 山形大学, 理学部, 講師 (60610334)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | プルシアンブルー / 電気化学 / ナノ粒子 / イオン伝導 / 電子伝導 / カーボンナノチューブ / 多孔性配位高分子 / 界面フリー |
研究開始時の研究の概要 |
粒子界面は電子やイオンの伝導を阻害する要因となる。特に、レドックス活性な多孔性配位高分子であるプルシアンブルー(PB)は、電子-イオン移動が連動して機能が発現するため界面による機能損失は大きい。独自のPB界面消失手法(Grain-boundary free function膜作製法)を見出し、界面に依存しない=「真の機能」を抽出するナノ薄膜研究を展開している。本研究では、Grain-boundary free機能PB膜を利用し、内部構造の異なるPBの「真」のイオン脱挿入・伝導挙動を明らかにする。ここから、イオン二次電池正極材・固体電解質応用に向けた最適な構造を有するPBを合成する。
|
研究成果の概要 |
多孔性配位高分子ナノ粒子であるプルシアンブルー(PB)及びその類似体(PBA)の内部構造制御を行った。合成条件を調製することで、完全結晶及び欠陥構造体の合成に成功した。また、様々なイオンを内包したPBAの合成に成功した。 合成したPB/PBAのペレット膜及びスピンコート膜のプロトン伝導能を測定した。また、多孔性CNT膜を用いたサンドイッチ型セルでは、これまで観測できなかったNa等のカチオン伝導、特に水和状態のカチオン伝導の観測に成功した。理論計算よりヤーンテラー構造ひずみを有するCuPBA内のLiイオン伝導経路の可視化を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PB及びPBAは、イオン伝導体や電池活物質材として利用が期待されている。しかし、内部構造が与える電池特性への影響は十分に理解されていない。この解明が機能の向上・制御に重要となる。本研究では、外部環境に依存したイオン伝導度の測定に成功した。 また、カーボンナノチューブ膜の多孔性と光透過性を生かした機能探索を行った。本技術は、これまで観測できなった高抵抗体の機能探索に有効である。PB/PBAに限らず、外部環境に依存する機能や電気特性による色変化の観測など、他の機能性材料にも応用可能な新たな機能評価法を提案できた。
|