研究課題/領域番号 |
20K05525
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
滝沢 進也 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (40571055)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | イリジウム錯体 / 増感剤 / りん光 / 励起エネルギー移動 / 人工光合成 / 二酸化炭素還元 / ベシクル / イオン対 / 光増感剤 / イオンペア / 静電相互作用 / エネルギー移動 / 溶媒効果 / 光水素発生 |
研究開始時の研究の概要 |
エネルギー問題の一つの解決策として光水素発生反応が注目されており、イリジウム(Ir)錯体がその増感剤として機能することが知られている。しかし、可視光捕集能に優れるが安定性に乏しいIr錯体や、可視光捕集能には乏しいが比較的安定なIr錯体が混在する。さらに水への溶解度が低く、応用展開に課題を残している。本研究では、水中で形成する人工脂質二分子膜にアニオン性とカチオン性Ir錯体のイオンペアを導入し、分子間エネルギー/電子移動によってそれぞれの欠点を補わせることで、Ir増感剤の高機能化と汎用性の拡大を目指す。
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研究成果の概要 |
イリジウム(Ir)錯体は、光-化学エネルギー変換など様々な光反応の増感剤として機能することが知られている。しかし、可視光捕集能に優れるが耐久性に乏しいIr錯体や、可視光捕集能には乏しいが比較的耐久性に優れるIr錯体が混在する。さらに水への溶解度が低く、応用展開に課題を残していた。本研究では、水中で形成する人工脂質二分子膜にアニオン性とカチオン性Ir錯体のイオンペアを導入し、分子間励起エネルギー移動によってそれぞれの欠点を補わせることで、Ir増感剤の高機能化につなげることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光-化学エネルギー変換、すなわち太陽光エネルギーによる二酸化炭素の再資源化や水素製造が実用化されれば、人類が直面しているエネルギー問題や気候変動の解決策になりうる。本研究は、光を吸収してそのような反応を誘起するための耐久性に優れた新しい増感剤やそれを活かせる環境調和型反応の開発に資するものである。さらに本研究課題で見出した手法は、希少金属であるイリジウムだけでなく、地球上に豊富に存在する金属に基づく増感剤開発にも今後適用できることが期待される。
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