研究課題/領域番号 |
20K05531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
石田 斉 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (30203003)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 二酸化炭素還元 / 金属錯体 / ペプチド / 光触媒 / ミセル / 人工光合成 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、光化学的CO2還元触媒反応に注目が集まっているが、そのほとんどは有機溶媒中で行われており、水中での反応は研究例が極めて少ない。本研究では、水中における触媒反応を妨げる原因となっている、光増感分子から触媒分子への電荷分離効率を上げるため、ミセル界面を反応場として用いる。とくに触媒分子には、申請者独自の技術を用いて、第二配位圏にアミノ酸残基を官能基として導入したペプチド配位子を合成することにより、膜酵素を模倣した新規な光触媒を開発する。本研究では、用いるミセルの電荷や、ミセル界面からどの程度の深さまで触媒分子を取り込ませることが有効かなどを検討する予定である。
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研究成果の概要 |
近年、光化学的CO2還元触媒反応に注目が集まっているが、そのほとんどは有機溶媒中で行われており、環境負荷への観点から水中での反応が望まれている。しかしながら、水中では光増感分子から触媒分子への電子移動効率の低下が指摘されている。本研究では、ミセル界面を反応場とした光化学的CO2還元触媒反応について検討した。具体的には、ビピリジン型非天然アミノ酸を利用した両親媒性ペプチド配位子を設計・合成し、そのルテニウム錯体を触媒としてミセル内に導入した。可視光照射により行った光化学的CO2還元反応について、触媒分子の構造、ミセルの種類、溶液のpHなど反応条件の違いによる影響を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二酸化炭素還元は、近年の大気中の二酸化炭素濃度増大などの環境問題だけでなく、二酸化炭素の資源化としても重要であり、その社会的意義は大きい。特に、光化学的CO2還元反応を利用した人工光合成の開発は、太陽エネルギーの有効利用にも関連して極めて重要である。 金属錯体を触媒として用いる光化学的CO2還元反応に関する研究は、分子レベルで触媒を設計・合成し、その触媒活性・耐久性などの構造相関に関する情報を得られる点で重要である。本研究のように、触媒として十分な活性をもっていても、電子移動効率を向上させる分子設計指針が知られていないことなどから、その学術的意義は高い。
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