研究課題/領域番号 |
20K05532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
坂田 健 東邦大学, 薬学部, 教授 (90328922)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アンモニア / ルテニウム錯体 / マンガン錯体 / 量子化学計算 / アンモニア酸化反応 / マンガン-サレン錯体 / アンモニア分解反応 / 窒素分子 / DFT計算 / 有機金属触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
アンモニアを「エネルギーキャリア」として利用することを想定した場合、窒素分子からアンモニアを合成する窒素固定反応のみならず、アンモニアを窒素分子へと変換することでエネルギーを取り出すプロセスの開発も必要となる。本研究では、最近開発に成功したルテニウム錯体を分子触媒として用いたアンモニアの触媒的酸化反応に関して、量子化学的な立場から詳細な反応メカニズムの理解を得ることを目的とする。アンモニア分子の強固なN-H結合の切断を伴う反応であり、ルテニウム錯体がどのように結合を活性化して触媒反応を達成しているのか、その反応機構に関する詳細な解明は、基礎化学的観点からも極めて重要なものである。
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研究成果の概要 |
遷移金属錯体を触媒として用いたアンモニアの触媒的分解反応の反応機構に関して,量子化学計算を用いて検討した。 (1)マンガン-サレン錯体を触媒とした場合,アンモニア錯体からイミド錯体に至り、イミド錯体にアンモニアが攻撃することで窒素錯体が生成することがわかった。 (2)アキシャル位にイソキノリン配位子を有するルテニウム錯体を用いた場合,イソキノリンの6位に置換基を導入することでニトリド錯体のカップリング過程の活性化エネルギーが変化することが見出された。また、イソキノリンをフタラジン配位子に代えた場合、より強固にルテニウム原子へ配位することもわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遷移金属錯体を用いて温和な条件下でアンモニア分子を酸化的に分解する触媒反応は、アンモニアに蓄えられた化学エネルギーを直接的に電気エネルギーへ変換する反応とみなせることから、アンモニアをエネルギーキャリアとして利用していく上で重要である。本研究は、アンモニアの触媒的分解反応の反応メカニズムに関して、量子化学的な立場から、詳細な理解を得ることを目的としたものである。
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