研究課題/領域番号 |
20K05538
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
神戸 徹也 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (00733495)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 超原子 / 量子材料 / クラスター / 典型元素 / 典型金属元素 / デンドリマー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では元素の特性を模倣できる「超原子」の液相合成を行う。特に価電子数を制御することで超原子の特性を変化させ、新たな超原子を探索する。合成する超原子の化学的および物理的特徴を解明することで超原子の液相構築を発展させる。 超原子の合成には樹状高分子であるデンドリマーを鋳型として利用する。この手法は申請者の所属する研究室で独自開発されたものであり、金属の原子数を制御したクラスターが合成できる。申請者はこれまでにAl13超原子の液相合成を達成し、さらに金属クラスター内での金属元素の配合手法とクラスターの安定化手法も見出している。これらを利用して研究を展開する。
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研究成果の概要 |
これまでに開発してきたアルミニウムを構成元素とする超原子合成を発展させ、構成元素の変更を達成した超原子合成を行った。その後、14族元素であるスズや15族元素であるビスマスを構成元素とする超原子の合成に取り組んだ。その結果、ビスマスによるサブナノサイズの粒子の合成に成功した。またスズを構成元素として用いた場合は鉄を1原子付加することで安定に金属クラスターが合成できることを見出した。さらに、様々な比率での配合集積や金属クラスター合成を開拓した。特に、Fe1原子とSn12原子とを集積させて合成した合金クラスターにおいて、磁気・発光機能を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超原子は、原子の様な特性を発現する数個の原子から構成される金属クラスターである。これは価電子の数で特性が制御できることから希少元素の代替の可能性が注目されている。こうした超原子はこれまで、気相での微量合成は行われていたが材料として利用可能な量合成への展開は困難であった。本研究では樹状高分子を鋳型とした錯形成による金属原子数制御手法を駆使することで、超原子の液相での合成を検討した。特に14族および15族元素の利用を実現できれば機能発現可能な超原子が開拓できると設計した。本研究で開拓した14族および15族元素の原子数規定手法及び超原子合成手法は、今後の超原子の液相合成の重要な成果となった。
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