研究課題/領域番号 |
20K05545
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
梶田 裕二 愛知工業大学, 工学部, 教授 (60397495)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 窒素固定 / 金属錯体触媒 / クロムイオン / バナジウムイオン / アルカリ金属イオン / トリアミドアミン配位子 / 窒素活性化 / 金属錯体 / バナジウム / クロム / アンモニア / 錯体触媒 / 典型金属イオン / 窒素錯体 / 異種多核 / 電気化学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、環境低負荷型電気化学的窒素固定法を実現するため、窒素の過電圧を低下させることができ、配位した窒素上へ負電荷を誘起することができるとともに、高い触媒耐久性と副生する水素の抑制も期待できる生物模倣型金属錯体触媒の開発を行う。具体的には、中心金属周りを嵩高い置換基で覆うことができ、かつ、典型金属イオンを含有する異種多核高原子価窒素錯体を合成する。また、それを用いた電気化学的窒素固定法を開発し、環境低負荷型電気化学的窒素固定法の実現に向けた課題を明確にする。
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研究成果の概要 |
今回我々は、トリアミドアミン誘導体をバナジウム(III)およびクロム(III)と反応させることによって、多数のアルカリ金属イオンが付加したバナジウム-およびクロム-窒素錯体の合成に成功した。合成に成功した錯体の結晶構造は全て決定することに成功した。また、架橋二窒素配位子の活性化においては、複数の遷移金属イオン間で架橋された方が、架橋二窒素配位子へ電子を大きく供与できるため、大きく活性化されることを明らかにした。さらに、今回合成に成功した錯体におけるナトリウムイオンとカリウムイオンの二窒素配位子の活性化効果については、カリウムイオンの方が二窒素配位子を大きく活性化できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回我々の研究は、低い過電圧で窒素分子を還元できる金属錯体触媒の開発を目標とし、その目標に向けて、多くの新規異種多核金属錯体を合成し、それらの構造を決定した。これらの結果は、高原子価を有する窒素活性化錯体として大変貴重な例であり、学術的な価値が大変高いと考えられる。また、安価なアルカリ金属イオンを付加させることによりさらなる二窒素配位子の活性化に成功させることができ、かつカリウムイオンの方がナトリウムイオンよりも活性化能が高いという結果を得たことは、新規の窒素固定法を開発する上で工業的、社会的にも大変価値があると考えられる。
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