研究課題/領域番号 |
20K05550
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
池上 亨 京都工芸繊維大学, 分子化学系, 准教授 (20301252)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 親水性相互作用クロマトグラフィー / イオン交換 / ミックスモード / 構造選択性 / 分離特性 / 親水性相互作用 / イオン交換相互作用 / クロマトグラフィー / 重合修飾 / 立体選択性 / 糖の識別 / 親水性 / 液体クロマトグラフィー / 精密ラジカル重合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、生体由来の複雑成分を超高性能で分離する液体クロマトグラフィー分離媒体の開発にある。特に最近注目を集めている生体由来の成分から、親水性およびイオン性分子を分離する際の分離性能を飛躍的に向上すること、及び、その分離機能の高速分離への応用を目指す。 従来の親水性分子用の分離媒体に比べて、より高い保持と構造選択性を発現する分離媒体の創成のため、分子識別部位を高分子化し、高機能化を図る。高分子鎖の鎖長及び結合密度を最適化し、分離媒体の設計に必要な情報を獲得する。また、高速分離のために、低分子型分子識別部位でも十分な分離性能、保持、選択性を発現する媒体を開発する。
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研究成果の概要 |
構造選択性に基づく親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)およびミックスモードのカラムのテスト法を開発した。これはカラムの親水性、水和の程度、表面の弱カチオン/弱アニオン交換性などの要素を一つの図で表現できる。いくつかの重合法を用いて、シリカゲルを親水性ポリマーで修飾する手法を開発し、得られた固定相を前述のテスト法で評価した。この固定相をなす高分子鎖の形態および修飾密度を調整することで親水性の保持と選択性を制御できることを示している。この一連の研究で調製したカラムは、これまでのどの HILIC カラムよりもOH 基に対して高い選択性を示した。糖の精密分離の条件も検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新しくHILICのカラムを調製して、それがこれまでに報告されたカラムと分離特性(親水性、水和相の厚み、表面のイオン交換性など)と比較し、評価する方法を提供した。このことは、学術的な意義にとどまらず、カラムを製造する企業が製品開発したり、製品の品質管理をしたりする際に利用されうるので、社会的意義が大きいと考える。また、原子移動ラジカル重合(ATRP)や可逆的付加開裂連鎖移動重合(RAFT)を用いて、古典的な重合法では到達できない領域まで、分離媒体の親水性の保持及び構造選択性を向上できることを示した。これは今後の分離媒体開発への指針となることが予想される。
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