研究課題/領域番号 |
20K05564
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 広島工業大学 (2021-2022) 大阪大学 (2020) |
研究代表者 |
吉川 裕之 広島工業大学, 情報学部, 准教授 (00314378)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 局在表面プラズモン共鳴 / 電気化学 / レーザー描画 / ナノ構造 / 銀めっき / 酸化還元反応 / プラズモン誘起還元反応 / 光反応 / 局在プラズモン共鳴 / レーザープロセッシング |
研究開始時の研究の概要 |
金ナノ粒子を高密度に修飾したガラス基板にプラズモン共鳴波長の光を照射すると、銀イオンの還元反応(めっき)が選択的に誘起される“プラズモン誘起めっき反応”のメカニズムを解明するため、分光電気化学測定や微細構造解析、光電磁場や温度シミュレーション等を駆使し、光電場増強、局所温度上昇、ホットキャリアの生成などプラズモン共鳴に伴う諸現象の反応への寄与を評価する。作製条件と、得られる微細構造や分光、電気電子物性の相関を解析し、他の材料、特に酸化チタンや酸化亜鉛などの半導体表面に貴金属ナノ構造を構築するための条件(照射光強度・波長、電極電位など)を求め、より有用で革新的な光技術へと、本手法を高度化する。
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研究成果の概要 |
可視光照射により金ナノ粒子を高密度に固定した基板表面に銀ナノ構造が形成されるプラズモン誘起めっき反応のメカニズムの解明や応用研究に取り組んだ.金ナノ粒子/ITO電極を作製し,分光電気化学計測により,光照射によって電極電位がネガティブシフトし,銀イオンの還元電位近傍に達することにより銀が析出する反応メカニズムが明らかになった.電極電位の制御により,銀ナノ構造の作製と消去を繰り返し実施できることも示した.酸化物半導体薄膜上に反応を誘起することにも成功し,酸化亜鉛薄膜上では高い導電性を持つ銀ナノ構造が形成されることも見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
貴金属ナノ構造のプラズモン共鳴を利用した化学反応について,基礎から応用まで研究が盛んである.本研究では反応メカニズムとともに,反応を定量的に解析するための分光電気化学的な新しいアプローチを示した点においても学術的意義が高く,センサーや光エネルギー変換などへの応用展開にもつながると期待される.また,ガラス基板以外の機能性材料表面への構造形成や,書き換え可能なレーザー微細描画など,プラズモンナノ材料を活用するために有用な新技術を提案することができた.
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