研究課題/領域番号 |
20K05586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
青野 宏通 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (00184052)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ゼオライト / 環境浄化 / 陰イオン / リン酸 / ヒ酸 / ゲーサイト / 陽イオン / ハイブリッド |
研究開始時の研究の概要 |
ゼオライトは放射性核種や重金属などの陽イオンを環境から吸着除去できる材料であり, 通常は陰イオンの交換能力を有していない。また, 陰イオンを交換できる材料については安価で選択性の優れたものが存在しない。本研究の目的は, ゼオライトに簡便なFe処理を施すことにより陰イオン交換能力を発現させ, 優れた陽イオン交換能力と陰イオン交換能力も有している新規かつ安価なハイブリッドゼオライトを開発することである。陰イオン交換については, 有害な放射性同位体, リン酸およびヒ酸などの陰イオン選択吸着特性に着目し, 合成方法の確立, およびイオン交換の機能性やメカニズムの明確化を実施する。
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研究成果の概要 |
Fe修飾Na-P1型人工ゼオライト(Fe-P1)は,試薬より合成したNa-P1ゼオライト粉末と塩化第二鉄溶液を混合することにより調製した。 陰イオン交換能力は、表面の鉄水酸基によって生成される。 ゼオライト相の XRD ピークの強度は混合 塩化第二鉄溶液の濃度の増加とともに減少したが、リン酸塩の陰イオン交換能は表面積の増加により増大した。 Fe-P1ゼオライトはリン酸とヒ酸の陰イオンに対して高い選択性を示した。 陰イオン吸着容量は、溶液の酸性条件下(pH 5)で大幅に増加した。Fe-P1ゼオライトの酸性処理は陰イオン吸着に有効であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、陽イオンだけでなく、陰イオンも吸着除去できるハイブリッドゼオライトを開発した。本研究のFe修飾Na-P1ゼオライトは、リン酸およびヒ酸を選択的に吸着除去することができ他の陰イオンはほとんど吸着しないことから、選択性が非常に優れている。これにより、鉄鋼製造時に不純物として含まれるリン酸およびヒ酸を除去することができ、さらには汚染水や地下水に含まれる汚染イオンの吸着除去剤としての使用など, 様々な応用が期待できる。一方、陽イオンを吸着したのちに、焼成することにより、修飾したFeと陽イオンとの反応により固定化相を形成することから、原発の廃炉後の放射性核種固定化にも応用できる。
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