研究課題/領域番号 |
20K05603
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
岡本 茂 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50262944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ブロック共重合体 / ミクロ相分離構造 / 光学材料 / 高分子ブロック共重合体 / メタマテリアル |
研究開始時の研究の概要 |
これまでのメタマテリアルはトップダウン技術で作製されたものばかりであり構造周期が大きい。その結果、一例を除いてマイクロ波などの長波長領域に対応する構造しか得られない上に、2次元構造のため、特定の方向にしかその機能を発現しない。全方向に機能発現させるためには、ナノコイルを3次元に配列する必要があるが、既存のリソグラフィー技術では不可能である。しかも大きな物体に応用するのも不可能である。ボトムアップ技術でこれらの問題を解決できる。それが確立すれば、これまで比誘電率と比透磁率がともに正のものだけだった物質世界に、ともに負の物質の材料が加わる礎が構築できる。
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研究成果の概要 |
我々がこれまでにブロック共重合体の自己組織化構造を利用して3次元メタマテリアルの創製を試みた。鋳型となるホストブロックコポリマーとして、有効な構造を有するブロック共重合体の作製に成功し、そのミクロ ドメイン成分の選択的分解にも成功した。さらに、構成するブロック鎖の分率を変化させて複数の試料の合成に成功し、ナノマテリアルのホスト構造を発現する領域を調査し相図の作成を実施した。3次元構造は平衡構造が得難い。そこでモデルとして同じく3次元のジャイロイド構造の温度変化にともなう構造変化を観察し、連続的な構造変化を起こすことは困難で、古い構造が消失し、新しい構造が形成(核形成・成長)することが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メタマテリアルは1990年台から活発に議論され、理論的には可能とされている。実際、テラヘルツ波や赤外領域においては一部実現されている。しかしながら、可視光領域ではまだ実現されていないが、可能となれば世界初の物質となる。また、その物質を用いたレンズは可視光を用いて原子レベルの構造を観察することを可能とする。これは画期的であり、電子顕微鏡に変わる技術となりうる。
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