研究課題/領域番号 |
20K05605
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
箕田 雅彦 京都工芸繊維大学, 分子化学系, 教授 (30229786)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 交互配列ポリマー / グライコポリマー / 硫酸化グライコポリマー / RAFT共重合 / グリコサミノグリカンミミック / コンドロイチン硫酸ミミック / 細胞毒性評価 / 交互共重合体 / ポストクリック反応 / グリコサミノグリカン(GAG) / コンドロイチン硫酸 / 交互配列グライコポリマー / グラフト修飾金コロイド・金基板 / グリコサミノグリカン / ヒアルロン酸ミミック / アルキン担持ビニルモノマー / アジ化糖 / 糖鎖高分子 / 交互配列高分子 / 精密ラジカル重合 / クリック反応 / 硫酸化多糖ミミック |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は糖担持ビニルエーテル(VE)と糖担持マレイミド(MI)のRAFT共重合により、2種の二糖残基を有する交互配列糖鎖高分子を初めて合成した。本研究では硫酸化単糖とCOOH基担持単糖を導入した硫酸化交互配列糖鎖高分子を、独自の合成戦略により精密合成する。まず、無保護アルキン担持VEとTMS保護アルキン担持MIのRAFT共重合により、2種のアルキンが交互配列した前駆体ポリマーを合成し、次いで2種のアジ化糖との段階的クリック反応を適用する。目的の硫酸化交互配列糖鎖高分子は、生理活性硫酸化多糖の新規ミミックになると期待され、合成した糖鎖高分子を用いて生体分子との特異的認識能や生理活性を評価する。
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研究成果の概要 |
生理活性多糖グリコサミノグリカン(GAG)のミミックとなる交互配列グライコポリマーを精密合成した。アルキン担持ビニルエーテル(VE)類とマレイミド類から前駆体交互共重合体を合成し、2種のアジ化糖との段階的ポストクリック反応で交互配列グライコポリマーを得る合成法を開拓した。例として、6位硫酸化N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)を持つGAGミミック、4位、6位硫酸化GlcNAcを持つGAGミミック、非天然型の3位、4位、6位硫酸化GlcNAc担持型交互配列グライコポリマーを合成した。また、スチレン単位を持つ類縁体も合成した。得られたGAGミミックポリマーが細胞毒性を持たないことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
交互配列ポリマーゆえの機能発現を実証するには、交互配列構造を精密制御すると共に、機能発現に最適な機能基の選択が重要となる。生体機能と関係を持つ天然生理活性多糖であるグリコサミノグリカンは構成単糖が交互配列した構造が特徴であるため、そのミミックとなる交互配列グライコポリマーは、交互配列構造と機能発現との相関を検証するのに最適である。よって、それらの精密合成は学術的に意義を有し、さらに生理活性機能等の発現が達成されれば、有用物質として社会的にも意義深く、応用面での波及効果が期待される。本研究では、硫酸化交互配列グライコポリマーの系統的合成に成功し、バイオメディカル分野等での利用が期待される。
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