研究課題/領域番号 |
20K05608
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 静岡大学 (2021-2022) 九州大学 (2020) |
研究代表者 |
織田 ゆか里 静岡大学, 工学部, 准教授 (20625595)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高分子構造・物性 / 表面・界面 / 吸着 / 原子間力顕微鏡 / ポリメタクリル酸メチル / 高分子 / 分子量 / 製膜過程 / 水収着挙動 / 界面 / 孤立鎖 / 形態 / 硬化反応 / 高分子物性 / 分子鎖ダイナミクス / 一分子観察 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高分子が異種固体材料と接する界面における構造と物性の理解を深めるため、原子間力顕微鏡を用いて界面における高分子鎖を直接観察し、その熱運動特性を明らかとすることを目的とする。さらに、界面分子鎖の熱運動特性の制御因子を系統的に検討することで、固体界面近傍における特性制御に向けた高分子の設計指針の提案、ひいては新たな材料創製を目指す。得られる知見は、高分子/異種材料間の接着技術や複合材料の開発など、マルチマテリアル化に向けた材料科学において有用であると期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、原子間力顕微鏡を用いた異種固体界面における高分子鎖の直接観察に基づき、界面分子鎖ダイナミクスを解明し、その制御因子を系統的に検討することを目指した。その結果、ポリメタクリル酸メチルをモデル高分子として、固体表面における吸着分子鎖が温度上昇に伴い基板との吸着点を増やすように形態を変化させること、ならびに製膜過程において分子鎖同士がドメインを形成しながら吸着層を形成することを明らかにした。さらに、複雑な三次元構造を有するエポキシ/アミン初期硬化物の吸着形態を直接観察することにより、硬化物の構造を分子レベルで議論できる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで様々な分析手法を駆使して多角的に研究されてきた固体界面における高分子鎖のダイナミクスについて、1本鎖レベルで直接可視化し理解を深めた本研究の成果は、特に高分子物性分野において学術的に意義深い。また、高分子の固体表面への吸着挙動に関する理解は、高分子複合材料の物性制御や効率的な回収・再利用プロセスの実現に向けた異種材料との接着・剥離制御技術の開発において重要な知見となることから、社会的にも意義深い。
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