研究課題/領域番号 |
20K05615
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
佐々木 隆 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (50242582)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ガラス転移 / 動的相関領域 / シミュレーション / 高分子超薄膜 / 過冷却液体 / 超薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
過冷却液体の熱物性を左右するガラス転移現象のメカニズム解明は、材料物性分野において重要な研究課題の1つである。とくに近年は、超薄膜などの高分子ナノ材料の特異なガラス転移が注目され、その分子論的な機構解明が望まれている。本研究は、過冷却液体中で運動単位が連なり、ネットワーク状の動的相関領域を形成するという独自の新しい概念に基づいた理論を構築し、その実験的検証を行う。これにより高分子ナノ材料に特有の動的物性の機構解明が大きく進歩すると期待される。
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研究成果の概要 |
一般に、超薄膜、微粒子、ナノ繊維などの高分子ナノ材料の熱的性質や力学的性質は通常のバルク材料と比べて大きく異なる。本研究ではその原因を解明することを目的とし、ネットワーク状動的相関領域という新しい考えを導入したモデル(DCN)を構築し、さらにそれを高分子超薄膜に適用した。バルク材料についての実験データとの比較によりモデルの妥当性を確かめることができ、さらに超薄膜の熱物性の予想が実験と定性的に一致することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ガラス形成材料の熱物性について本研究で構築されたネットワーク状動的相関領域の考えは、今後のソフトマターの基礎物性の学術研究の発展に大きく寄与する。さらに、この考えを超薄膜の熱物性に適用することによって得られた知見は、ナノサイズの高機能性材料の物性研究の発展に大きく貢献すると期待される。これらは将来的には、種々の電子デバイスや医療分野などナノテクノロジーのさまざまな応用展開にもつながる。
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