研究課題/領域番号 |
20K05619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
沓水 祥一 岐阜大学, 工学部, 教授 (80214964)
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研究分担者 |
三輪 洋平 岐阜大学, 工学部, 教授 (10635692)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 液晶 / 超分子化学 / 自己組織化 / ナノ材料 / 複合材料・物性 / 双連続キュービック構造 / 分子デザイン / 双連続キュービック相 / メゾスコピック系 / らせん制御 / 双連続キュービック液晶 / 三次元ネットワーク / 光学的等方性 / ジャイロイド |
研究開始時の研究の概要 |
双連続キュービック(Cub)液晶は、液晶であるにもかかわらず三次元のネットワーク構造(ジャイロイド構造)を形成する。その構造形成は自発的であるけれども、安定性の起源や、この構造を自由自在に、室温で安定に形成するための液晶物質の設計指針は確立されていない。この課題解決のために、本研究では次の二段階の物質開発を行う。 (a)シロキサン鎖をアルキル鎖末端に付与した低分子化合物により、室温においてCub相を形成する物質の開拓を行い、安定化に対する熱力学的な裏付けを行う。 (b)(a)の安定化の知見を基礎に、末端のシロキサン鎖をオリゴマー程度の分子量に高分子化することで、高分子室温Cub液晶を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、分子デザインを用いて「双連続キュービック(Cub_bi)液晶の室温形成をいかに達成するか?」という問いに対して、(1)Cub_bi液晶相発現の低温化に対する分子コアへの非中心対称性の付与の有効性、(2)シロキサン鎖の長さの異なる分子の1:1混合液晶における室温Cub_bi液晶相の実現、(3)キラルなCub_bi液晶相の分子凝集構造の解明、(4)側鎖型シロキサン高分子液晶とトリシロキサン鎖末端を持つ低分子体との複合体におけるCub_bi液晶相の形成の実現、などを達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Cub_bi液晶では、その動的な凝集構造ゆえに生命体のような外部刺激(電気、光、力学的変形)対する応答性と、内部の三次元的に複雑に拡がった、らせん状ネットワーク構造の自律的な安定性とが巧みに両立している。現状では、液晶材料として工業的に直ちに利用できる段階にはないが、本研究成果はCub_bi液晶の近未来における有用材料開発へつながる基盤を提供する。
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