研究課題/領域番号 |
20K05621
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
伊藤 大道 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 講師 (40363254)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高分子微粒子 / 架橋 / アゾベンゼン / 光応答 / 変形 / 乳化剤 / 高分子構造・物性 / 光 / 光変形 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は光刺激で形状を変える架橋高分子微粒子の開発に関する。光異性化を示す分子を導入した高分子微粒子は、光刺激で形状を変化させる。ここで、架橋構造をもてば可逆な変形が期待できるが、高分子微粒子合成の原理的な制約から容易ではない。本研究では、微粒子形成と架橋構造形成の速度論的観点から見直して新たな分子を設計し、微粒子を得る。次いで、該微粒子に対して多様な光刺激を適用し、変形の可逆性を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究は光刺激で形状や特性を制御できる高分子微粒子に関する。反応速度と微粒子形成機構の考察をもとに分子を設計した後、鋭意検討を進め、一般には合成が困難である架橋構造を導入した光機能性高分子微粒子の合成に成功した。この微粒子は紫外光を照射すると変形し、白色光を照射すると回復挙動を示した。また、微粒子乳化剤として油水混合系の光照射による可逆な乳化/解乳化や、空気中で水滴を取り囲んだリキッドマーブルからの内包水放出の光制御にも成功し、さらにこの微粒子は再利用特性に優れていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
温和な光刺激で変形や親水性の変化を示すアゾベンゼン含有微粒子は、微細構造の構築や制御への応用が期待されているものの、再利用が困難であったため、持続して利用が可能な材料ではなかった。本研究では分子設計、合成、分子の集積構造の構築、巨視的な形状の形成に至る分野を横断した考察を経ることで光応答性微粒子に可逆性、再利用性をもたせることに成功しており、材料としての用途開拓への道が拓け、たとえばセルギャップの光制御、微小液滴の輸送や放出、油水混合物の分離などに繰り返し使用できる高機能な材料として提案することができた。
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