研究課題/領域番号 |
20K05631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤本 和士 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (70639301)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 全原子分子動力学計算 / 高分子破壊 / 溶媒効果 / 破壊の溶媒効果 / ガラス状高分子 / メタノール / 水 / 分子動力学計算 / PMMA / 拡散係数 / ソルベントクラック / 非晶性高分子 / 溶媒 / 破壊 |
研究開始時の研究の概要 |
特定の高分子に特定の溶剤が作用する時、破壊現象が起こる。この現象は実学的な調査が先行しており、化学的・物理的な理解は解明されたとは言い難い。この現象は明らかに分子性が効いており、ミクロな描像に基づいた研究が必要となってくる。そこで、本研究課題では全原子分子動力学計算を用いて、(1) 溶剤分子の高分子中への溶解挙動、(2) 溶剤分子の高分子中での拡散挙動、(3) 高分子破壊時における溶剤分子の応答を計算することにより、分子レベルから高分子破壊への溶剤影響の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
特定の高分子に特定の溶剤が作用する時、破壊現象が起こることが知られている。この現象は実学的な調査が先行しており、化学的・物理的な理解は解明されたとは言い難い。また、明らかにこの現象は分子性が効いており、ミクロな描像に基づいた研究が必要となってくる。そこで、本研究課題では全原子分子動力学(AA-MD)計算を用いて、分子レベルから高分子破壊への溶剤影響の解明を目指した。 ガラス状高分子であるPMMAにメタノールが接触することで降伏応力が低下することがわかった。水を接触させても低下することがわかった。液体が接触することで高分子が動きやすくなったことが原因であることがAA-MD計算により明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子破壊への溶媒効果はこれまで、主に高分子と溶媒の親和性で議論されてきた。メタノールはPMMAと親和性が高いため、破われやすくなるということは古くから知られていた。しかしながら、水という親和性が極めて低い溶液でもPMMAの降伏応力を低下することが実験・計算両面から明らかとなり、親和性の高低によらず液体が接触することで高分子の運動性が上昇することで破壊が起きやすくなることを分子レベルから解明した。
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