研究課題/領域番号 |
20K05634
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 公立千歳科学技術大学 |
研究代表者 |
下村 政嗣 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (10136525)
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研究分担者 |
平井 悠司 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 准教授 (30598272)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | バイオミメティクス / ウバウオ / 吸盤 / 吸着 / 接着 / ナノフィラメント / 微細構造 / 水中接着 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、水中でも迅速に吸脱着が可能なウバウオの吸盤に着目し、その吸盤の階層的微細構造を模倣したモデル材料を作製することで可逆的な吸脱着のメカニズムを解明する。また生存状態に近い湿潤状態で高分解能電子顕微鏡観察が可能なナノスーツ法を用いて、他の魚類や頭足類、水棲昆虫など可逆的吸脱着機能を有する様々な水棲生物の吸盤のナノ・マイクロ構造を観察することで、水中における可逆的吸脱着の方法を比較体系化し様々な分野に適用可能な接着材料の多様化・最適化を図り、人工的に水中でも利用可能な吸脱着材料を作製する。
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研究成果の概要 |
本申請研究では水中でも可逆的かつ素早く吸脱着可能なウバウオの吸盤に着目、人工的に模倣材料を作製することでその吸脱着メカニズムを材料科学的に解明し、水中でも可逆的に吸脱着可能なウバウオ模倣接着材料を開発することを目的とした。模倣材料の作製と接着力測定の結果、柔らかい粘液用物質の中に存在している硬い繊維状構造体が接着力を増強していることを確認され、柔らかさによる接触面積増加と硬さによる脱着時の変形応力分散が強い接着力を生み出していることが明らかとなった。さらに大気下および水中でも接着力は変化しないことから、多様な環境で応用可能な接着材料開発の指針を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は生物の優れた機能から学んで新規機能性材料を創り出すバイオミメティクス研究の一環であり、模倣構造の作製を通して得られたウバウオの接着機構は材料科学的な応用のみならず、生物学へフィードバックすることができる研究成果であった。すなわち、柔らかい材料によって接触面積を増やし、内部に埋め込まれた硬い材料によって剥離時の変形応力を分散させることで強い接着力を生み出すという接着機構は、生分解性高分子やエンジニアリングプラスチック、金属などの様々な材料で達成可能な条件であり、用途に合わせた材料設計により優れた吸脱着材料を開発することが可能な知見となった。
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