研究課題/領域番号 |
20K05650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
瀬高 渉 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (60321775)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 人工分子ローター / 分子ジャイロコマ / 分子機械 / 誘電緩和 / 固体蛍光 / ビシクロアルカン / トポロジー構造化学 / 分子構造同相変換 / 固体分子ローター / 固体NMR / 構造トポロジー化学 / 同相変換 / 有機ケイ素化合物 / ダイポールモーメント / 固体有機化学 / 物理有機化学 / molecular rotor / molecular machine / dielectric materials / topological chemistry |
研究開始時の研究の概要 |
高度に機能デザインされた分子の機能性は、現代日常生活を豊かにする材料として利用されている。特に分子の一部がメカニカルな運動を示す化合物は「分子機械」と呼ばれているが、応用研究は少ない。従って分子運動と他の性質との複合特性の機能応用が内外で期待されている。 研究代表者は、大規模カゴ型分子骨格の内部にπ電子系回転子を架橋した独自の分子ジャイロコマを設計・合成し、その基礎研究を検討してきた。そこで本研究ではこの化学を機能物質科学へと発展させるとともに、新しい化学へと展開させていく。このため第一に、分子ジャイロコマの固体誘電性と固体発光の複合特性を明らかにする。第二に、分子トポロジー化学へと展開させる。
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研究成果の概要 |
大規模カゴ型分子骨格の内部にπ電子系を架橋した構造の化合物を、固体内でもπ電子系が自由回転可能な分子ジャイロコマとして設計・合成し、分子運動と複合機能性の関係を解明した。例えば、チエノチオフェンジオキシド回転子の化合物では、固体誘電性および蛍光特性と分子運動の関係を明らかにした。また、ジフルオロベンゼンおよびフルオレン架橋体では、それぞれ、固体誘電緩和特性や固体蛍光特性と分子運動との関係を解明した。さらに、これらの化合物を合成する際の副生成物から、大環状ビシクロアルカンのin/out誘導体の同時合成法を確立した。この結果から、ビシクロアルカンのトポロジー構造化学である構造同相変換の証拠を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高度に機能デザインされた分子の機能性は、現代日常生活を豊かにする材料として利用されている。特に、分子の一部がメカニカルな運動を示す分子機械研究分野では、分子運動に伴う蛍光特性変化など、機能応用が内外で期待されている。本研究では、機能の宝庫であるπ電子系が、固体内でも自由回転可能な分子ジャイロコマを設計・合成し、結晶内部におけるπ電子系回転子の運動観察法確立と基礎物性を明らかにしてきた。本研究ではこの系を機能物質化学へと発展させるため、固体誘電性と固体蛍光の複合特性を持つ系を合成し、それらの物性の分子運動との関係性を解明した。さらに分子構造トポロジー化学のような新しい化学へと展開させた。
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