研究課題/領域番号 |
20K05661
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
岡田 友彦 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (30386552)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ナノシート / 吸着 / フィロケイ酸塩 / 酵素 / 室温反応 / 結晶成長 / 水熱合成 |
研究開始時の研究の概要 |
層状化合物でおこる特異的な反応(選択的吸着・触媒反応)が、層間を無駄なく使用して進行するような層状化合物の結晶をデザインする。例えば反応液を流しながら分離・反応するのに好適な支持体(クロマトグラフィー担体用粒子など)を用い,その表面に層状化合物を強く固定するとともに,反応に時間がかかりすぎないように層状化合物を薄くコーティングする。層状化合物層間内部を十分に利用されずに無駄にしていた部分(触媒活性な貴金属等や高価な化学修飾種)を削減し試薬の過剰使用による環境負荷軽減に寄与する。
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研究成果の概要 |
分子の吸着や触媒反応が効率的に進行するような、層状化合物の設計に関する研究である。本研究で用いた層状化合物は、資源の豊富さ、合成の容易さなどの理由で、素材としての優位性が高いケイ素を主成分とするものである。短時間で水中のカフェインが効率よく分離除去できる吸着剤の設計指針を明らかにした。また、反応の例では、グルコースデヒドロゲナーゼのような天然酵素を、アミノ酸と天然の鉱物を水中で混合するだけで誘導できることを実験的に示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
短時間で水中のカフェインが効率よく分離除去できる吸着剤の設計については、大型放射光施設(SPring-8)などとの協力を得ながら検討した結果が原著論文(界面化学の専門誌)としてまとめられ、プレスリリースされた。また、酵素模倣反応については室温付近でもD-グルコースが2ケトグルコン酸(工業的に有用な原料の一つ)に効率よく転換されることを見出し、界面化学の専門誌に掲載された。原著論文の公開、学会発表などを通じ、無機材料化学分野だけでなく、界面化学、化粧品分野から関心が寄せられたので、引き続き他機関との連携、産学連携を図りながら、合理的かつ応用性に優れた層状結晶設計を行う。
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