研究課題/領域番号 |
20K05665
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
黒星 学 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (30242316)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | シクロトリホスファゼン / 置換反応 / 導入する置換基の数の制御 / フェノール / アニリン / アンモニア / チオフェノール / 求核置換反応 / 選択的置換反応 / 選択的官能基化 / 多機能性分子の合成 / 有機・無機ハイブリッド化合物 / 含リン化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な機能を有するパーツを組み込んだ化合物を,ヘキサクロロシクロトリホスファゼンを基軸化合物とし,その P-Cl 結を利用した求核置換反応を利用して,位置,立体化学選択的に合成する。求核剤としては,O, S, N など様々な元素を反応点に有する官能基を用いて,その置換様式を系統的に調べる。特に,複数の種類の置換基を有する化合物の選択的な合成を検討する。その際,一種類目に導入された置換基を利用して,二種類目以降の置換基の導入場所を制限する。
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研究成果の概要 |
①ヘキサクロロシクロトリホスファゼン (HCCP) の6つの等価な P-Cl 結合に一つだけフェノールやアニリンを導入したモノ置換体の選択的な合成方法を確立した。②HCCP から得られる 2,2-ジアミノ-4,4,6,6-テトラクロロシクロトリホスファゼンに過剰量 (6当量) のフェノールと水素化ナトリウムを作用させると,残った4つの P-Cl がすべて P-OAr に置換した。③HCCP から得られる 2,2-アリールチオ-4,4,6,6-テトラクロロシクロトリホスファゼンにアンモニアやフェノキシドを作用させることにより,Cl を二つ (gem位) ないし4つ置換することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一つの分子に A, B, C など複数種類の機能性置換基を導入してそれらを総合的に機能させることは,今後のものつくりの上で基盤技術となる。本研究ではシクロトリホスファゼンに6つの異なる置換基を導入する技術を開拓しようとするものである。ヘキサ枢シクロトリホスファゼン (HCCP) は6つの P-Cl 結合を有するがそれらは等価なため置換基の導入数や位置を制御することは困難であった。HCCP に一つだけにフェノールやアニリンを導入することができ,それを発展させていくと,6種類の異なる置換基を有するシクロトリホスファゼンが構築できるようになる。
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