研究課題/領域番号 |
20K05671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
望月 大 東京電機大学, 工学部, 教授 (90434315)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 二酸化炭素還元 / 交互積層体 / ナノシート / 金属酸化物 / 層状複水酸化物 / CO2還元触媒 / 電極触媒 / 還元反応 / コアシェル触媒 / ヘテロ構造 / 光触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,ヘテロ積層無機(水)酸化物を積層空間ナノ反応場として利用し,二酸化炭素の還元反応の飛躍的な反応効率の向上を目的とする.具体的には,二酸化炭素を捕捉するサイトと還元能を向上させる電子注入サイトの機能をナノスケールの近接な位置に配置した新奇反応場を創出する.本手法では,異種の層状無機酸化物が創出する空間を精密に制御することで,①反応基質捕捉・活性化部位,②電子注入部位,さらに③反応基質の拡散空間を持った反応場の提供を目指す.
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研究成果の概要 |
ヘテロ積層反応場の創製を行い、その触媒活性を評価した。NiAl LDHとTi0.91O2をナノシート化しヘテロ積層構造体した。得られたヘテロ積層体は、シートが重なり、各ナノシート由来の元素の共存を確認したことから、ナノシート交互積層体の合成を推定した。酸化チタン-還元型酸化グラフェン交互積層体の合成を試みた。TiO2にアゾベンゼン誘導体を、rGOにα-CDをそれぞれ修飾した後、ナノシート分散液を調整し、それぞれの分散液を混合することで、ナノシート交互積層体の合成に成功した。異種金属触媒の一環としてコアシェル触媒の製造を行った。本コアシェル触媒は従来の触媒に比べて1.8倍の質量活性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二酸化炭素還元反応を社会へ本格的な実装に対する大きな課題は,二酸化炭素還元の触媒活性の飛躍的な発展が不可欠である.一段高い二酸化炭素還元能の向上を目指すためには,二酸化炭素を捕捉・活性化するサイトと電子を効果的に注入するサイトをナノスケールの近接な位置に配置した新奇反応場を創出する必要があると考えた.二酸化炭素の還元反応を達成するため,ヘテロ積層無機(水)酸化物を精緻に配置した新奇ナノ構造触媒の創製を行った.その結果,これまでにない新奇ナノ構造に由来した高効率での還元反応の進行が見込まれ,二酸化炭素を利用した有用化学物質変換への礎となり得る.
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