研究課題/領域番号 |
20K05673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
東本 慎也 大阪工業大学, 工学部, 教授 (70368140)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | p型化合物半導体 / 銅-スズ硫化物 / Cu2SnS3 / 水の光分解 / 水素製造 / 光電極 / 単斜晶相 / Sn-rich CTS / Cu2SnS3(CTS) / 電解析出法 / 光カソード電極 / 単斜晶構造 / 水素生成 / 太陽光 / 半導体光電極 / Cu-Sn硫化物 (Cu2SnS3, CTS) / 人工光合成 / 太陽光エネルギー / ソフトプロセス法 |
研究開始時の研究の概要 |
太陽光エネルギーと水や二酸化炭素などの最終酸化物から、資源エネルギーとなる化学原料への物質変換反応(人工光合成)は、脱炭素社会の構築に向けた意義ある研究課題である。現在、実用化に向けた人工光合成の開発が進められている。本研究では、元素戦略、経済性および高効率化の観点から、ソフトプロセス法を用いて、Cu-Sn硫化物 (Cu2SnS3, CTS)薄膜光電極を創製する。そして水の完全光分解によるH2製造、そしてH2Oを電子源としたCO2 の光還元反応について検討を行い、反応生成物の収率、選択率の向上などに関する知見を1つでも多く得ることを目的とする。
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研究成果の概要 |
地殻中に豊富に存在する元素からなる硫化銅スズ(Cu2SnS3、CTS)を水分解用光電極材料に用いた。CTS光電極は、電着法によりCuおよびSnを析出させ、固体硫黄の存在下で560℃に加熱することで作製した。Cu/Sn組成の異なるCTS光電極は単斜晶構造を有し、約0.90eVのバンドギャップを有する可視光から赤外光までの光吸収を示した。Pt-In2S3/CTS光電極は、太陽光照射下で水分解によりH2を生成することが実証された。さらに、PEC特性はCTSのCu/Sn組成比に強く依存し、SnリッチなCTSは高いPEC水分解性を示し、H2を生成することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
無尽蔵でクリーンな太陽光エネルギーと光触媒を用いて、水からの「グリーン水素」の製造により化学燃料へと物質循環するシステムの構築は、エネルギー・環境保全の観点から意義のある課題である。元素戦略の観点から、ベースメタルから構成される銅-スズ硫化物 (Cu2SnS3, CTS) 化合物半導体 は、高いモル吸光係数を有し、可視光から近赤外光を効率よく吸収できる光機能性材料として注目されている。CTS 薄膜は、専ら、電子ビーム蒸着法などの真空プロセスで作製される。設備コストを格段に下げるために、非真空プロセスによる、溶液から超低コストでの作製技術の確立が重要である。
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