研究課題/領域番号 |
20K05674
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
多田 弘明 近畿大学, 理工学部, 教授 (60298990)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 光触媒 / 過酸化水素 / 過酸化水素合成 / プラズモン / Auナノ粒子 / 酸化スズ / 酸化チタン |
研究開始時の研究の概要 |
最近、新しい可視光応答型光触媒として金ナノ粒子の局在表面プラズモン共鳴により駆動されるプラズモニック光触媒の研究が活発化している。一方、最近、申請者らは、ヘテロエピタキシャル接合した酸化スズナノロッド-酸化チタン系光触媒(SnO2-NR#TiO2、#はヘテロエピタキシャル接合を表す)が優れた電荷分離能をもつことを明らかにした。本研究では、SnO2-NR#TiO2粒子と金ナノ粒子からなる三元系プラズモニック光触媒による過酸化水素合成の作動原理を解明すると共に高活性化を図る。
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研究成果の概要 |
本研究では、過酸化水素合成用の可視光応答型光触媒として、金ナノ粒子-TiO2- SnO2からなる新奇三元系プラズモニック光触媒(本光触媒)をデザインした。以下に、主な研究成果をまとめる。 1.水熱法-析出沈殿法を用いて、目的の本光 触媒を合成した。2.本光触媒を固定した電極が可視光全域で応答することを確認した。3. 本光触媒が、酸素二電子還元による過酸化水素生成に対して極めて高い光触媒活性を有することを示した。4. 本光触媒の高い光触媒活性が、効率的な電荷分離、Auナノ粒子の電極触媒活性、さらにSnO2の過酸化水素分解に対する低い触媒活性からなる複合効果に起 因することを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過酸化水素は、クリーンな酸化剤としてのみならず、燃料電池用の燃料としても有望であることから、今後その重要性が一層増すものと予想される。現在、安全かつ環境に優しいon-site合成法の開発が強く望まれている。その有望な方法の一つが、酸素二電子還元による過酸化水素光触媒合成である。本研究では、太陽光を有効に利用して酸素から過酸化水素を合成することのできる新奇プラズモニック光触媒の開発に成功した。
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