研究課題/領域番号 |
20K05685
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
今西 誠之 三重大学, 工学研究科, 教授 (20223331)
|
研究分担者 |
田港 聡 三重大学, 工学研究科, 助教 (60771201)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | リチウム電池 / 金属空気電池 / 固体電解質 / エネルギー密度 / 酸素還元反応 / 酸素発生反応 / ペロブスカイト酸化物 / 空気電池 / エポキシ樹脂 / 二室型セル / 酸素触媒 / セラミックス膜 / 高エネルギー密度 / リチウム金属負極 |
研究開始時の研究の概要 |
リチウム-空気電池はその高い理論エネルギー密度から将来の電気自動車用電源として期待されており、国内外において研究開発が進められている。本研究では特別な周辺装置なしに大気中での作動が可能で、高出力が期待できる酢酸水溶液系リチウム-空気電池を提案する。本電池は負極に金属リチウム、空気極の電解質に酢酸水溶液、リチウム極の電解質に有機電解液、両電解質の間にリチウムイオン導電性固体電解質を設置した2室型電池の構成を有する。本電池の理論エネルギー密度は1455 Wh/kgと通常のリチウムイオン電池の約4倍で、最終目標として電池システムエネルギー密度500 Wh/kgを目指す。
|
研究成果の概要 |
水溶液系リチウム空気電池は高い理論重量エネルギー密度を有する。この電池の正極は活物質である酸素分子と中性あるいは塩基性の水溶液電解質の組み合わせから構成される。大気中の二酸化炭素と水溶液との反応を防止するため、本研究では酢酸酸性水溶液を適用した。また、この酸性電解液に耐える固体電解質薄膜をテープキャスト法で作成した。本電池系の開回路電圧は約4Vを示した。また加圧下で電池を作動させることによって酢酸の揮発を抑制し電池は安定した充放電サイクル特性を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の電池は正負極が共通の一つの電解液を用いるものであるが、本研究では負極には負極専用の、正極には正極専用の電解液を用いる。異なる2つの電極系を組み合わせることは電池における材料選択の幅を広げるものであり、新しい電池を生み出す土壌になる。また、リチウム空気電池はリチウムイオン電池を大きく超えるエネルギー密度を発生する。多くの課題を有するが、この電池の実用化は電気エネルギーの利活用を大きく進展させ、新しい社会の創出につながるものである。
|