研究課題/領域番号 |
20K05697
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
望月 敏光 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (30549572)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | テラヘルツ / 時間領域分光 / 太陽電池 / ペロブスカイト化合物 / 鉛ハライドペロブスカイト化合物 / テラヘルツ時間領域分光 / シリコン / 表面パッシベーション / 原子層堆積法 / 酸化膜 / 酸化アルミ / エネルギー変換 |
研究開始時の研究の概要 |
ヘテロ接合系やトンネル酸化膜型を始めとする次世代の結晶シリコン太陽電池においては、トンネル酸化膜等の構造によってパッシベートされた電極が高いエネルギー変換効率を実現させる鍵となっているが、パッシベートされた電極が望ましい特性を持つための条件は十分に理解されていない。申請者は結晶シリコンウェハにトンネル酸化膜を作った界面で発生する内部電場をレーザーテラヘルツ放射顕微鏡により定量的に可視化し、試料のキャリアライフタイムや接触抵抗等の直接変換効率に関わる値と併せて評価することで、トンネル酸化膜、ひいてはパッシベートされた電極の特性決定機構を解明する。
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研究成果の概要 |
ペロブスカイト太陽電池は高い効率が得られ低コスト化の余地が大きい次世代の太陽電池として注目されているが、有機薄膜を主体とした複雑な構造であるためその特性決定機構に未知の部分が多い。そこでペロブスカイト太陽電池の特性決定機構の解明に資する評価技術としてテラヘルツ放射顕微鏡が有効であると考え、電圧印加でテラヘルツ放射の波形が連続的に変化し、位相の反転も確認した。これはペロブスカイト太陽電池の過渡的なキャリアの運動を光学的に評価できていることの証拠であり、今後ペロブスカイト太陽電池の新しい評価手法として利用できるものと期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シリコン系太陽電池の完成度がコスト的な意味を含めて非常に高まる一方で、鉛ハライドペロブスカイト化合物は高効率低コストかつ軽量な太陽電池の材料の候補として注目を集めその研究が盛んに行われ、その性能も急速に向上している。また、鉛ハライドペロブスカイト化合物はバンドギャップの制御が比較的容易であり結晶シリコン太陽電池とのタンデム用トップセルの材料としても期待されている。このような状況にあってテラヘルツ時間領域分光による半導体評価の応用の可能性を探った所、photo-Dember効果との干渉はあるもののペロブスカイト太陽電池の界面評価にテラヘルツ時間領域分光が応用できる可能性があることを示せた。
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