研究課題/領域番号 |
20K05702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小和田 俊行 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (40584397)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 光応答性分子 / タンパク質二量化 / フォトクロミック / 蛍光イメージング / 細胞 / 蛋白質二量化 / 光操作 / タンパク質二量体化 / フォトクロミック化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
タンパク質が細胞内で機能を発揮する時には,特定の場所へ局在移行が起こる.光を用いて可逆的にタンパク質局在を制御できれば,任意のタイミングでタンパク質機能の発現誘導が可能となり,複雑な生命機構を理解する基盤技術となり得る.本研究では,タグタンパク質の光応答性環状リガンドを開発し,タンパク質二量化剤へと展開することで,細胞内タンパク質局在の光制御法を確立する.さらに開発したタンパク質局在制御技術を,がん関連タンパク質の局在操作技術へと発展させ,疾患機構の解明や治療薬開発への貢献を目指す.
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研究成果の概要 |
細胞内タンパク質局在の光制御法の確立を目指し、タンパク質タグに対する光応答性環状リガンドの合成に取り組んだ。併せて、2種類のタンパク質タグを光照射依存的に会合・解離させることが可能なフォトクロミックタンパク質二量化剤を開発した。この二量化剤を用いて生細胞内のタンパク質局在の光制御を達成するとともに、マイトファジー誘導の光制御へと展開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内で多くのタンパク質は特定のタイミングで局在を変化させ、その機能を発現している。したがって、細胞内タンパク質の局在制御法は複雑な生命機序を理解する上で強力な基盤技術である。しかし、既存の光操作技術である光遺伝学(オプトジェネティクス)やケージド化合物を用いた化学的タンパク質二量化法では、二量体形成の光可逆性などに課題が残されていた。本研究で開発したフォトクロミックタンパク質二量化剤を用いることで、細胞内タンパク質局在の迅速かつ可逆的な光制御、ならびに細胞内シグナル伝達の活性化を達成した。本手法はタンパク質機能の解明に有用であり、今後、疾患の分子機構理解へと繋がると期待される。
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