研究課題/領域番号 |
20K05714
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
北松 瑞生 近畿大学, 理工学部, 准教授 (60379716)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ペプチド / ペプチド核酸 / 細胞内運搬ペプチド / オートファジー / 細胞膜透過ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、医薬として期待できるペプチドの一つである機能性ペプチド(FP)を細胞の中に運搬するための技術に関するものです。細胞の中で効果を発揮するFPのほとんどは自発的には細胞の中に入らないので、細胞の中に入れる工夫が必要です。この工夫の一つに細胞膜透過ペプチド(CPP)の利用が挙げられます。CPPはFPに連結するだけで、そのFPを細胞中に運搬できる優れものですが、細胞の中に入った後にCPPがそのままFPに連結していると、そのFPの効果の発揮を邪魔することがあります。そこで本研究は、細胞の中に入るまではFPがCPPと連結し、細胞の中に入った後はFPとCPPが分離する方法を開発します。
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研究成果の概要 |
本研究は、活性を損なうことなく機能性ペプチドを細胞内へ運搬することを目的としている。そのためにペプチド核酸(PNA)を介して機能性ペプチドと細胞内運搬ペプチド(CPP)を連結および分離させる方法(PNAジッパー法)を開発した。本法によって運搬された機能性ペプチドの細胞内での活性を評価した。 その結果、PNAジッパーは期待した通り、機能性ペプチドを細胞内へ運搬することができ、さらに細胞内で直接連結体よりも強い機能性ペプチドによる生理活性を示すことが明らかになった。また、PNAジッパー法に用いるPNAの鎖長の最適化を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ペプチドを用いた医薬開発は、その多様性や副作用の低減を期待できます。しかし、現在のペプチド医薬の多くは、細胞表面の物質を標的にしています。細胞内部には病気と関係するより多くの物質が存在するため、ペプチド医薬を細胞内に安全に輸送する技術があれば、現行よりもさらに多くの病気をペプチド医薬によって治療することができます。本法は、この細胞内へのペプチド医薬の運搬と細胞内の物質を標的としたペプチド医薬の能力向上に役立ちます。
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