研究課題/領域番号 |
20K05729
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
川上 竜巳 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 准教授 (90380120)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 遺伝子発現 / D-アミノ酸 / 転写因子 / 超好熱アーキア / アミノ酸ラセマーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
高等生物やバクテリアにおいて、D-アミノ酸が重要な生理機能を担うことが分かってきている。申請者は、第3のドメインに分類される超好熱アーキアもD-アミノ酸に対して生理的な作用を示すことを初めて明らかにした。本研究では、D-アミノ酸培養によって発現する遺伝子の網羅的同定と酵素の機能構造解析や誘導前後のアミノ酸動態の解析を通じて、アーキアにおいてD-アミノ酸がどのような生理作用を示すのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、遺伝子発現解析やEMSA解析、エックス線結晶構造解析などを用いて、超好熱アーキアPyrococcus horikoshii OT3におけるアミノ酸ラセマーゼ(BAR)の発現誘導メカニズムの解明を試み、D-アミノ酸が転写因子と結合することで遺伝子発現を制御していることを見出した。このことはD-アミノ酸がアーキアにおいて生理活性物質として機能することを示す初めての成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究で、超好熱アーキアがD-アミノ酸を生理機能物質として利用していることを初めて明らかにした。D-アミノ酸の生体内における生理機能はヒトなどの高等生物やバクテリアにおいても知られており、アーキアの中でも共通祖先に近いとされる超好熱アーキアでのD-アミノ酸機能の発見は進化の観点からも興味深い。今後のD-アミノ酸研究の新たな基盤づくりに貢献できたと考えている。
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