研究課題/領域番号 |
20K05730
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
土川 博史 大分大学, 医学部, 特任講師 (30460992)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アセチルコリン受容体 / スピロリド / ファーマコフォア / 化学合成 / アミノ酸側鎖 / 構造展開 / 側鎖 / 狂犬病ウイルス / Diels-Alder反応 / 不斉合成 / 競合結合実験 / 生理活性天然物 / ペプチド擬態 / 作用機構 |
研究開始時の研究の概要 |
天然物は切れ味鋭い活性が魅力であるが、その構造の特殊性がしばしば化学生物学・創薬研究に必須な化学的アプローチを困難にしている。本研究では、天然物の「活性中心骨格」の簡便合成と、大分大学で展開する「ペプチド擬態技術」を融合することで課題を克服し、天然物の有能な特徴を保持する新規活性物質を創製することを目指す。本提案の完成は、生化学ツール分子や医薬品の開発に繋がり、さらには天然物化学の新規戦略となることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、神経活動の中心的な役割を果たす膜タンパク質であるニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)と、その強力な阻害剤である海洋天然物スピロリドに焦点をあてて研究を行った。複雑な骨格を有するスピロリド構造から、活性に必要な最小構造(ファーマコフォア)を抽出し、その簡便な合成法の確立および迅速な構造展開を実施することで、新しい天然物創薬研究の手法を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、医薬品の基として有用な天然物の問題点(構造の特異性・複雑性)を、独自の観点および手法で解決することに成功した。これは、近年存在感が薄れつつある低分子医薬品開発の新しい手法となり得るため、現在主流となりつつある抗体やペプチド技術を利用した高分子医薬品から、低分子医薬品への回帰「リバースパラダイムシフト」の流れを生み出す可能性がある。さらには天然物化学の新規戦略となることも期待され、これら分野を横断するインパクトを与える成果を得たと考えている。
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