研究課題/領域番号 |
20K05736
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大崎 愛弓 日本大学, 文理学部, 教授 (50161360)
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研究分担者 |
福山 愛保 徳島文理大学, 薬学部, 客員教授 (70208990)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 植物成分 / 蛍光化合物 / 蛍光特性 / 細胞導入 / 蛍光イメージリング / 天然蛍光分子 / 植物 |
研究開始時の研究の概要 |
臨床医学,診断薬,分子生物学,ケミカルバイオロジーなどの領域において,疾患の特定部位や細胞中の特定部位の可視化を目的として,種々の蛍光剤が,用いられている。蛍光剤は,DNAヘのインターカレート剤や,タンパク,RNAなどの末端に予め導入,標識化し,作用機構の解明のために蛍光プローブとして用いられている。しかしながら,蛍光剤の母核となる骨格構造は限られている。本研究では,天然由来物質を基盤として,種々の新規天然蛍光化合物を見出し(独自の蛍光天然化合物ライブラリの構築),それらより生細胞に対して応用可能な新たな機能を持つ蛍光イメージリング剤を見出すことを目的とする。
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研究実績の概要 |
多環アルカロイドの蛍光を調べる目的で,独自に構築した天然エキスライブラリ2000種について,蛍光スクリーニングを行った。その結果,いくつかの検体が強い蛍光を有することが明らかとなった。その一つである生薬,ゴシュユ(呉茱萸,Tetradiun ruticarpum,ミカン科)は,健胃鎮痛利尿作用があるとして,果実を用いている。ゴシュユの果実 505gを,粉砕し,メタノールにて抽出し,シリカゲルクロマトグラフィー(Wako gel C-300)を行い分画したのち,強い発色を持つ分画部に対して,逆相HPLC(Cosmosil 5C18MS-II,Cosmosil PBr, Chromatorex NH)を用いて,蛍光化合物の精製を行った。その結果6種の化合物を単離し,各々のNMRデータから,rutaecarpine (1), evodiamine (2), hydroxyrutaecarpine (3), 5-methoxy-10-hydroxy-dimethyltryptamine (4), dehydrorutaecarpine (5), goshuyuamide II (6),であると同定した。これらの化合物に対して4種の溶媒(CHCl3,CH3CN,MeOH,H2O)における溶媒特性について検討をおこなった。Evodiamine誘導体としての骨格に注目すると,C-14とC-14aで形成するIndol unitとQuinazilinone unitの共役系の存在が,蛍光強度に影響していることが分かった。単離収量の多い化合物1を用いて,HeLa細胞への染色を行った結果,生細胞への導入は,その毒性からかうまくいかなかったが,エタノール固定を行うことにより,うまく細胞染色を行うことができ,その染色は鮮明である,細胞全体に認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでの研究において,N含有多環アルカロイドおよびNを含有していない天然蛍光物質の両方から,広く植物成分の蛍光成分について研究を行ってきた。これらの蛍光化合物をライブラリ化し,今後の研究に資する形でまとめることが出来ている。しかしながら,広範な研究を行ったこともあり,それらのデータ整理と,学会発表,投稿論文の作成に遅れが生じているので,それらのデータをまとめるために次年度に持ち越すこととした。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに100種以上の天然蛍光物質を得て,それらの構造を確定してきた。 得られた天然蛍光化合物を整理し,天然蛍光化合物の独自のライブラリとして保存するとともに,それらのスペクトルデータを整理する。 これまでの実験結果をもとに化合物の蛍光特性を整理し,細胞内での挙動を明らかとし,まとめる作業を行う。 天然蛍光を持つ植物ごとに国内外での学会発表を行う。さらに論文の投稿を行っていく予定である。
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